水産庁は太平洋クロマグロの小型魚(30キロ未満)について、次の漁期(今年7月~来年6月)に漁獲量の上限(漁獲枠)を北海道と鹿児島県は実質ゼロとし、岩手、高知両県は大幅に縮小する方針を固めた。 いずれも今漁期に取りすぎた。日本は国際的に約束した漁獲量を守れずに批判されており、資源管理の甘い都道府県に厳しく対処する。 太平洋クロマグロは、日本など26か国・地域が参加する「中西部太平洋まぐろ類委員会」(WCPFC)が各国の漁獲枠を決める。将来卵を産む小型魚は資源量への影響が大きく、日本の小型魚の漁獲枠は今漁期、クロマグロの国内消費量の1割弱となる3424トンだ。しかし、漁獲量は既に98%を超え、2年連続で超過する可能性が高い。