27日投開票の鹿児島2区補選で、安倍自民党が逆風にさらされている。焦る安倍は最後の週末の19日、現地に入って奄美群島と鹿児島市内で応援演説を行ったが、なりふり構わぬ選挙戦術に地元からもアキれる声が高まっている。 安倍自民党の頭痛のタネは大詰めを迎えたTPP交渉だ。鹿児島は農業県でTPP反対の農協票が選挙を左右する。特に奄美は「聖域」と呼ばれる「農産品5品目」のひとつ、サトウキビが主要作物だ。 安倍政権がTPPで妥協するほど、農協票が離れるため、自民公認の金子万寿夫(67)陣営は交渉の行方を神経をとがらせながら見つめている。 「18日には主要紙が米国産コメの優遇策を一斉に報じるなど、妥協姿勢が表面化しつつある。安倍首相が<日本農業が壊滅的な打撃を受けるような政治決断はできない>などと甘利TPP担当相に代弁させたのは、それだけ補選を気にしている証拠です。農協票欲しさに米国と闘っている姿勢