プロジェクト始動の経緯 昨年10月29日、Caselaw Access Project https://case.law(CAP)は、アメリカ植民地時代にはじまる360年間650万件の判例を、テキスト・データ化して公開した。このプロジェクトは、ハーバード・ロースクールの図書館(the Harvad Library innovation Laboratory)と、スタンフォード・ロースクールのプロジェクトからスピンアウトしたRavel Lawが共同して、ハーバードの蔵書4万冊の背を切り落とした4,000万ページを、高速スキャナで1日10万ページ2年間をかけて読み込み、データ処理を施して現段階に至ったものだ。 アメリカで最初に設立された大学でもあるハーバードは、米国議会図書館を除けばもっとも充実した判例集を所蔵している。そもそも紙媒体化されなかった初期の判例等を欠いているとはいえ、CAPはアメ