HOME COLUMN[コラム] BEAT SCIENTISTS 〜HIP HOPのおとづくり〜 VOL.7 feat. Illicit Tsuboi(PART 1) Illicit Tsuboi。90年代にはA.K.I. PRODUCTIONS「JAPANESE PHYCHO」やスチャダラパー“Little Bird Strut Remixed by Illicit Tsuboi (A.K.I.PRODUCTIONS)”など、いまだに語り継がれる世紀の奇盤と同時に、かせきさいだぁ“さいだぁぶるーす”など、ポップとHIP HOPを繋ぐようなトラックを生みだし、2000年代に入るとキエるマキュウでの活動や、ECDとの共犯的な作品作りやインプロヴィゼーションとも言えるライヴ活動、そしてLibraをはじめとするハードコアHIP HOP勢のミックス/エンジニアリング、DABO“おはようジパング”の
「あるときに、“個”と“社会”、“自分”と“世間”って同じだって思ったんですよね。一個人の中に生まれた怒りとか痛みは、社会に表面化して表われるんだってことに気付いて。だったら、自分の中の諸悪みたいなモノを見つめて、それを徹底して形にすることで、社会の問題を浮き彫りにして、その上で社会をどうするべきなのかを考えることが出来るんじゃないかって」 多くのアーティストが語る通り、東日本大震災という災害、そして、同時に引き起こされた原発問題やそれにまつわる政治問題などによって、「その上で表現者は何を語るべきか」が昨年以降、突きつけられている。そして、田我流がリリースする「B級映画のように2」もそれに対する田我流としての答えになっている。そこで表現されたのは、彼自身がライナーで“泥の河”と表現した、“自己”としか言いようのない、心の内面の奥深く。自己の中に潜む欺瞞や嘘、醜さを徹底して描き、それが引き起
「『TEN YEARS AFTER』の頃は子供はまだひとりだったけど、今は二人になってどんどん自分の時間もなくなって、楽になる部分はひとつもない。それでも『アルバムを作りたい』と思ったわけだから、その意味でも今回の方が腹を括ってるかもしれない。今回のリリックは全部震災前に書いたモノなんだけど、今回のアルバムで表現したかった『キツいけどなんとか過ごせてる生活』自体が、震災以降に起こったことによって脅かされてるんだよってことを感じてもらえるとって思うんだよね」 ECDのニュー・アルバム「DON'T WORRY BE DADDY」は、「DON'T WORRY」という名付けではあるが、例えば植木等のような「心配するな」という内容ではない。むしろ、淡々と描かれる家族を養うことに対する心配や、自身の歳の重ね方、そして不透明な未来や将来といったリリックを自分に置き換えた時、不安でたまらなくなる。しかし、
HOME COLUMN[コラム] [新連載!!] RHYME RIGHT!!!〜US HIP HOPリリック大解剖〜 VOL.1:“LIFE'S A BITCH”症候群 "Real Gs move in silence like lasagna" LIL WAYNEの“6'7””のこのラインは、Amebreakで2010年のパンチライン10選のひとつとして取り上げたとき、読んでくれた方の間で最も大きな話題となり、日本のHIP HOPリスナーに、あらためてライムそのものの面白さを実感させる格好の例となりました。そこで、調子に乗って、特にアメリカのラップのライムはどういう風に出来ているのだろう?という好奇心だけを頼りに、その構造に迫っていこうというのがこの連載の主旨。ということで、技術的なことはおいおい触れることにして、まず最初の内はしばらく、人気アーティストや今が旬の人たちのライムの特徴や特
8月25日に発売されたニュー・アルバム「BREATHE」が、オリコン・ウィークリー・チャート自身最高位となる初登場22位を記録し、先日無料配信されたアルバム未収録曲“NO ONE BUT US”はダウンロードを試みるリスナーが殺到するなど、話題が尽きることのないSEEDA。そんな彼の“THIS IS HOW WE DO IT”に続くニューPV“ALIEN ME”がYouTubeで公開!
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最もホットなMCのひとりとして今必ず挙げられる名前のひとつがGUCCI MANE。昨年末リリース(日本盤は今年1月リリース)されたニュー・アルバム「THE STATE VS. RADRIC DAVIS」も大きな話題となったが、当の本人はなんとリリースのタイミングで収監されてしまった!そのため、プロモーション不足がたたってセールス的には期待された程にはなっていないようだが、現在のUS HIP HOPを占う上では絶対に外せない一枚であることは間違いない。彼が収監される直前にUSで収録されたヴィデオ・インタビューを翻訳/再構成したものをAmebreakでも公開! 「今はもうやってないけど、ドラッグを売ってた頃はそれで逮捕されて、今は新しい人間として社会がオレを勝手に美化したりする。で、オレは会社と契約をして“レコーディング・アーティスト”として生きている。今はそれを仕事にしてるんだから、もし誰か
「サグとかハスラーとか色んなスタイルがある中で、オレらは本当に普通の人間ばっかりだけど、それでもこれだけHIP HOPのつまったアルバムが出来るってこととは分かってほしいよね」——DJ KAZZ-K サイプレス上野とロベルト吉野、そしてSTERUSSの躍進によってその注目度も比例して高まっていたZZ PRODUCTION(以下ZZ)。その彼らが遂にその全貌を表わすクルー・アルバム「ZZ」をリリースした。その内容は“傑作”でありながら、同時に“怪作”でもある何とも複雑怪奇な作品であり、真面目に聴けばバカを見て、ナメて聴くと足下をすくわれる、なんとも厄介なアルバムであったが、その性質が何故生まれたかは以下のインタビューからも分かってもらえるだろう。このまま突っ走れ!ZZ! (インタビューはCRIME6/三木祐司/希が欠席) ■まず作品の話に入る前に、ZZの成り立ちを教えて下さい。 DJ KAZ
みんな思ってることだろうけど、どうやら2010年もあっという間に終わってしまいそうなので、早い内に09年を振り返っておくべし!ということで、09年のUS HIP HOPシーンの流れを振り返る特別座談会を敢行!かなり長いですが、読み応えはあると思いますよ。ゆっくりでもいいので読み進めて頂ければ幸いです! Amebreakを普段から見て頂いている方は既にご承知のことだと思いますが、当サイトは日本国内のHIP HOPの情報をメインに扱っているサイトです。が、肯定するにしても否定するにしても、日本のHIP HOPシーンが常にUSのHIP HOPシーンと向き合いながらここまで成熟してきたのは疑いようのない事実。現にAmebreakに登録されているHIP HOPアーティストのブログの内容も、かなりの割合がUS HIP HOPに関することでしょう。なので、正確に日本のHIP HOPの現状を把握するために
昨年末掲載した「アーティスト/ライター個人チャート企画」、好評につき今年もやります!今回も、今年リリースされたアルバムを中心に、国内トップ・アーティスト/DJ、ライター、関係者諸氏にベスト10を選んで頂きました。買い逃し/聴き逃し盤があればチェックよろしく! 【2009 PERSONAL BEST 10】 01.「THE BLUEPRINT 3」/JAY-Z 02.「THE STATE VS. RADRIC DAVIS」/GUCCI MANE 03.「BACK ON MY B.S.」/BUSTA RHYMES 04.「MALICE N WONDERLAND」/SNOOP DOGG 05.「ONLY BUILT 4 CUBAN LINX... PT. II」/RAEKWON 06.「THE LAST KISS」/JADAKISS 07.「LOSO'S WAY」/FABOLOUS 08.「TI
SCARS/STICKYファンにとって、満を持してリリースされた彼の1stソロ・アルバム「WHERE'S MY MONEY?」はたまらないご馳走になっていることだろう。彼の“売り”である不信感/ネガティヴィティ/孤独感溢れるラップが“金”というコンセプトの下、エンターテインメントとして成立している。待望のAmebreak初インタビューには参謀:I-DeAも同席してくれたぞ! 「ラップをやってる中で自分の基本になってた部分が“金”だと思ってて、ラップだけじゃなくても普通に働いたりとかして、人生的にお金を追い求めてるっていうのがあると思ったんで、自分を分かりやすく表わすにはこのコンセプトがいいかな、って。今までのイメージとかもあったと思うんで、そこに沿っていってるかなとは思いますね」 「勘繰り合い/友達でも/気を抜けないのが川崎スタイル」(SCARS 2nd “MY BLOCK”)という名パン
餓鬼レンジャーの一員としてはもちろん、DOSMOCCOSや真田と随喜2.0など、とにかく多作なポチョムキンだが、純粋なソロ・アルバムという意味では今作「赤マスク」が初というのも意外な話だ。日本語ラップにおいてトップ・クラスのスキルを持つ男がとにかくファンキーにラップしまくる、ラップ好きは絶対にスルーできない作品だと思いますよ! 「今はいろんなスタイルがありすぎるから、何をもって(ラップが)『上手い』のかも分からない。でも、このアルバムはD.O.Iさんのトコでミックスしたんですけど、そのときに『ポチョムキン君は……ラップが上手いですね』って溜めながら言ってもらったんで、D.O.Iさんのお墨付きがあればこの業界でやっていけるだろうと(笑)。でもホントはフォロワー出てきてほしいんですけどね」 しつこいようですが、やはりポチョムキンは天才なのである。それは初のソロ・アルバム「赤マスク」で表現された
「まあ、俺みたいな、自分の人生に気まずさがある人は開き直らないと出来ないことっていっぱいあるでしょ。『いいじゃん過去のことだから!俺なんだもん!』って(笑)。やるしかないからね。でも、そういうところにみんな惹かれるんじゃないかな」 先日、漢と話したときに彼が「良い経験も悪い経験もラッパーにとっては肥やしになる」と語っていたのだが、鬼というラッパーほどその言葉が相応しい人間もいないだろう。SAC「FEEL OR BEEF」(07年)収録曲の“挨拶”でシーンに強烈な印象を与えた彼は、それ以外にもSEEDAとDJ ISSO手掛ける「CONCRETE GREEN」への楽曲提供などを通して着実に注目度を上げていったが、彼がラッパーとしての評価を完全に決定付けた、鬼一家名義での「赤落」(08年)を出した頃、彼は人生2度目となる獄中にいた。そして、その獄中でしたためられたリリックを元に作られたのが先日リ
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