初年度は投打が噛み合わず最下位に終わるも、2021年シーズンは投手の運用をはじめとしたさまざまな改革に着手・成功し、投手出身者として同チーム初のリーグ優勝を達成した高津臣吾監督。そんな同氏の戦略・戦術的発想には、現役時代にヤクルトの監督から受けた影響が大きいという。 ここでは、同氏が二軍監督時代に著した『二軍監督の仕事』(光文社新書)の一部を抜粋。名将・野村克也監督から学んだ“戦術的発想”について紹介する。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ ヤクルトの監督から学んだこと ここまで、二軍監督の仕事についていろいろと考えてきたけれど、僕自身、野村克也監督の影響を多分に受けているのは間違いないと改めて感じた。 日本・アメリカ・韓国・台湾でプレーしたが、戦略・戦術的な発想という意味では、「野村野球」が根っこにある。ヤクルトのスタッフの中にも、野村イズムに触れた指導者が多いので、話が通じるのが早