6月12日から改正薬事法が施行され、「薬のネット販売解禁」と話題になった。だが、実際には解禁されていない品目がある。元キャリア官僚で規制改革担当大臣補佐官を務めた原英史氏(政策工房社長)は7月1日に発売される『日本人を縛りつける役人の掟』(小学館)の中で、ネット販売解禁の「例外」となった項目のおかしさについて解説する。 * * * 安倍晋三首相は2013年6月、成長戦略の決定に際して薬ネット販売について、「ネットでの取引がこれだけ定着した現代で、対面でもネットでも、とにかく消費者の安全性と利便性を高めるというアプローチが筋です。消費者の安全性を確保しつつ、しっかりしたルールの下で、すべての一般医薬品の販売を解禁いたします」と表明していた。 ところがその後、安倍内閣は「すべての」という方針を撤回した。処方箋薬(医師が処方する医療用医薬品)から大衆薬(薬局の店頭で販売される一般用医薬品)
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