「探せ」の合図とともに短いしっぽをピンと立て、布のにおいをかぎ分ける。体長38センチの小さな警察犬「クリーク号」(通称、くぅちゃん)は和歌山県警に1月正式採用され、初の出動を心待ちにしている。 ミニチュアシュナウザーの雄で3歳。昨年11月、大型犬に交じり審査会の「臭気選別部門」に見事合格した。和歌山市内の警察犬訓練所で毎日約1時間、5枚の布の中から「犯人」のにおいをかぎ当てる訓練に励んでいる。 年間で家に帰れるのは正月と盆だけ。だが、「事件が起きていないか新聞記事を細かくチェックする」という同県日高町の飼い主、高見知佐子さん(39)の期待に応え、“息子”は「早く出動したいワン!」の心境か…。