オールド・トラフォード(マンチェスター・ユナイテッドの本拠地)で行われたFAカップ準々決勝屈指の好カードは、劇的なゲームとなった。開始の笛からわずか10分強で、ユナイテッドがハビエル・エルナンデス、ウェイン・ルーニーのゴールでチェルシーから2点を連取。チャンピオンズリーグ(CL)でレアル・マドリーに敗れたショックを完全に払拭(ふっしょく)したかに思われた。 だが、後半になると疲労から失速し、徐々にチェルシーが攻勢に転じる。59分に交代出場のエデン・アザールが、そして68分にカウンターからラミレスがネットを揺らしてあっという間にスコアはタイに戻った。その後は、試合後にアレックス・ファーガソン監督が「敗退しなくてラッキーだった」と話したように、いつチェルシーが逆転してもおかしくない展開だった。 幸い、フアン・マタに訪れた決定機を守護神ダビド・デ・ヘアがビッグセーブでしのいだこともあり、試合は2