(2013年3月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 救済を巡る混乱でキプロスの銀行は25日まで臨時休業が延長された〔AFPBB News〕 ラクダとは委員会が設計した馬である、という格言がある。過酷な環境によく適応しているラクダに対する不当な評価だと思うが、残念ながら、ユーロ圏の救済プログラムについては同じ表現を使って擁護することができない。 キプロスへの介入案は3月19日、同国議会により拒否されたが、この案では危機の波からのスムーズな脱出を目指すユーロ圏の助けにはならないだろう。実際、今回のごたごたは、金融やソブリン債務の問題への対応策の悪い見本と見なすべきである。 まず、銀行のリストラが不可避であるのはなぜかという話から始めよう。キプロス政府は多額の債務を抱えると同時に、大きすぎて救えない銀行セクターの責任を負う立場にもある。 銀行のリストラが不可避な理由 国際通貨基金(IMF)