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ブックマーク / ameblo.jp/rain37 (47)

  • 『故郷・福島市を〝脱出〟した母親。七畳一間のアパートで守った息子の命~福島原発かながわ訴訟』

    原発事故による損害の完全賠償を求めて国や東電を訴えている「福島原発かながわ訴訟」の第15回口頭弁論が25日午後、横浜地裁101号法廷で開かれ、福島県福島市から神奈川県川崎市に母子避難中の母親が「私たち被害者の厳しい避難生活や奪われたものの大きさを、裁判所も国も東電も正面からきちんと認めて欲しい」と意見陳述した。原発事故が無ければする必要の無かった避難。弁護団は医療被曝の疫学調査を引用し、低線量被曝の発がんリスクについて主張。避難の合理性を訴えた。次回期日は7月19日。 【「避難は息子の命を守るため」】 静かで落ち着いた言葉が法廷に響いた。正面には3人の裁判官。右からは国や東電の弁護団の視線が刺さるが、用意した文章をゆっくりと読み上げた。涙は無かった。「私が避難しようと決めたのは、小学校5年生の息子の命や健康を守るためです」。わが子を被曝のリスクから守ろうと当然の事をして来たという、母親とし

    『故郷・福島市を〝脱出〟した母親。七畳一間のアパートで守った息子の命~福島原発かながわ訴訟』
  • 『【自主避難者から住まいを奪うな】「追い出さないで」。東京都に署名提出するも事実上の〝門前払い〟』

    原発事故による被曝回避のため東京都内に避難している〝自主避難者〟たちが9日、都庁を訪れ、6万4000筆を超える署名を舛添要一都知事あてに提出。2017年3月末で住宅の無償提供を打ち切るとした福島県の方針に対し、受け入れ自治体として翻意を促すよう求めた。しかし、対応した都住宅整備局の女性課長らは「福島県の方針に反した約束は出来ない」と事実上の〝門前払い〟。来年4月以降の強制退去についても「しないと確約する段階に無い」として明言を避けた。避難者らは今後も撤回方針に向けて運動を続け、最悪の場合、今の住まいに居座ることも辞さない構えだ。退去期限まで、あと10カ月…。 【「ご意見として伺いました」】 事実上の「門前払い」だった。 署名提出にあたり、都内への避難者を代表して「ひなん生活をまもる会」の鴨下祐也代表が舛添知事に宛てた「2017年4月以降もみなし仮設住宅の提供を延長するよう、国や福島県に働き

    『【自主避難者から住まいを奪うな】「追い出さないで」。東京都に署名提出するも事実上の〝門前払い〟』
  • 『美味しんぼ・雁屋哲さんが憂慮する生産者の内部被曝。〝鼻血騒動〟には「嘘つきはどっちだ」と怒り』

    漫画「美味しんぼ」の原作者・雁屋哲さんと前双葉町長・井戸川克隆さんの講演会が7日夜、埼玉県さいたま市内で開かれた。2年前、鼻血の描写を巡って激しいバッシングを受けた雁屋さんは「鼻血は内部被曝の典型」と語り、「福島の作物を買って応援することは、農家の内部被曝につながる」と語った。井戸川さんは「除染は住民を避難させないためのカムフラージュだ」と批判した。2人に共通するのは、低線量被曝は他人事ではないということ。原発事故から5年。被曝についてもはや考えなくなりましたか?被曝リスクは過去の話ですか? 【「鼻血は内部被曝の典型」】 雁屋さんの静かで低い声が会場に響いた。 「嘘をついているのは誰なのでしょうか」 週刊ビッグコミックスピリッツ2014年4月28日号に掲載された「美味しんぼ」を巡り、激しいバッシングを受けた。福島第一原発の取材から戻った主人公が鼻血を出すという場面。井戸川さんも実名で登場し

    『美味しんぼ・雁屋哲さんが憂慮する生産者の内部被曝。〝鼻血騒動〟には「嘘つきはどっちだ」と怒り』
  • 『【61カ月目の浪江町はいま】「帰りたい、帰れない」。避難指示解除控え深まる町民の葛藤と国への怒り』

    半年ぶりに訪れた福島県浪江町。ウグイスの鳴き声が響き、桜は満開。だが、春の息吹とは裏腹に、2017年3月末にも予定されている避難指示解除に向け、町民の葛藤は深まるばかり。「放射線量は下がりました。はい、帰りましょう」などと簡単には割り切れない現実がそこにはあった。「ぜひ浪江町に住んでみてから避難指示を解除して欲しい」。町民の言葉を安倍晋三首相はどう受け止めるのか。町民不在で進められる〝復興政策〟への町民の怒りは根深い。 【除染が済んでも「帰らない」】 男性は答えに困っていた。 「そうやって質問されると、迷ってしまうね」 自宅は、年間積算線量が20mSv超50mSv以下の「居住制限区域」に指定される地域にある。スズランが可憐な白い花を咲かせる庭で、手元の線量計は2.8μSv/hに達した。自宅周辺の除染作業が始まり、マイクロバスの中では作業員らが昼休みをとっていた。雑草が伸び放題だった田畑はき

    『【61カ月目の浪江町はいま】「帰りたい、帰れない」。避難指示解除控え深まる町民の葛藤と国への怒り』
  • 『被曝回避なき消火活動~丸2日燃え続けた伊達市霊山町の山火事。消防団員「マスクなんかしてられるか」』

    福島県伊達市霊山町の「徳が森」で3月30日昼に発生した山林火災は、丸2日経った1日午後、ようやく鎮火した。焦げ臭さの漂う森は灰で覆われ、強風で灰が舞う。手元の線量計は0.35μSv/h前後。まるで〝バグフィルターすら付いていない焼却炉〟と化した現場での消火活動だったが、被曝を防いだ者は1人もいなかった。消防部は防護の必要性すら感じていない。市役所も市民への注意喚起は無し。消防士や消防団員らの熱意には頭が下がるが、残念ながら内部被曝は情熱や根性では防げないのが現実だ。 【「伊達市は警戒区域ではない」】 「放射線?そんなもの気にしている余裕なんて無かったよ。とにかく民家への延焼だけは防ごうと必死だったんだ」 火勢の弱まった「徳が森」を見上げ、消防団員らは時には語気を荒げ、時には苦笑交じりに異口同音に語った。それは消防士も同じ。「この辺りは放射線量は低いですからね。防護をするという発想すらあり

    『被曝回避なき消火活動~丸2日燃え続けた伊達市霊山町の山火事。消防団員「マスクなんかしてられるか」』
  • 『「ただ大切な人を守りたい」。歌に込められた原発避難者のいま~京都の上平知子さん作詞「あなたへ」』

    2011年の原発事故による放射線防護のため京都に避難した人々の間で、「私たちの想いをリアルに表現している」と話題になっている歌がある。「あなたへ」。避難者支援活動を続けている「京都ピアノとうたの音楽ひろば」代表・上平知子さんが、ピアノ教室などを通じて避難者と交流する中で完成した曲は、21日に京都市内で開かれた「京都と東北をつなぐ私たち・僕たちのコンサート」で披露された。3番まである歌詞に沿って、避難者のいまと、伴走してきた上平さんの想いを伝えたい。避難も支援も現在進行形。 【「支援者ではなく伴走者に」】 1)もう何度、満開の桜を見ただろうか 揺れるブランコ、絵とおもちゃ、かすかなピアノの音 もうこんなに大きくなったと、 クローバー摘む子どもたちを見つめるお地蔵さま ただ大切な人を守りたいと、ふるえる心でこの町に来た 私は今日も、この町で生きてゆきます いつもいつも思っています。大切なあな

    『「ただ大切な人を守りたい」。歌に込められた原発避難者のいま~京都の上平知子さん作詞「あなたへ」』
  • 『【南相馬訴訟】「20mSvで指定解除するな」~屋内外で変わらぬ線量。4万Bq/㎡超える土壌汚染』

    空間線量が年20mSvを下回ったことを理由に「特定避難勧奨地点」の指定を一方的に解除したのは違法だとして、福島県南相馬市の住民808人が国を相手取って起こした民事訴訟の第3回口頭弁論が28日午後、東京地裁で開かれた。準備書面を原告自身が説明をするという〝奇策〟で事実上の意見陳述を行った原告側は、屋内外で空間線量に差が無いこと、広範囲の汚染が今も続いていることを主張した。第4回口頭弁論は6月6日。 【「国の遮蔽係数は不当に低い」】 「国が用いている遮蔽係数が不当に低いことについてお話しします」 原告の1人、平田安子さんが法廷で語り始めた。裁判長はじっと平田さんを見つめながら聞いていた。実は、訴訟では原告自身の意見陳述は裁判所に拒否されている。そこで、福田健治弁護士ら弁護団が利用したのが「準備書面を原告が説明する」という手法だった。これなら裁判所側も「準備書面の範囲内なら」と認めざるを得なか

    『【南相馬訴訟】「20mSvで指定解除するな」~屋内外で変わらぬ線量。4万Bq/㎡超える土壌汚染』
  • 『【自主避難者から住まいを奪うな】原告団潰しにもつながる打ち切り~千代田区議会は継続求める意見書』

    福島県から東京都内への避難者の集団訴訟「福島原発被害東京訴訟」の第16回口頭弁論が16日、東京地裁で開かれた。国や東電を相手取る争いが長期化する一方、「自主避難者」である原告は住宅支援の打ち切りという〝敵〟との闘いも強いられている。避難者減らしに加え、原告団潰しにもつながる住宅問題。打ち切り撤回を求める署名は6万筆を超えた。一方、千代田区議会が国に支援継続を求める意見書を提出。避難者への「追い風」となるか、注目される。 【6万超える署名も無視か】 都営住宅に暮らす熊美彌子さん(73)は、来年4月以降、どこで落ち着いて生活できるか何も決まっていない。「都職員の話では、今の都営住宅には来年3月末までしか住んではいけないという。でも、4月以降どうすれば良いかというと何も無い」 東京に生まれ育ち、還暦を機に「自然豊かな土地で」と、福島県田村市に移住した。「田舎暮らしは良かったですよ」。しかし、そ

    『【自主避難者から住まいを奪うな】原告団潰しにもつながる打ち切り~千代田区議会は継続求める意見書』
  • 『【棄民にNO!】原発事故被害者が都心をデモ~住宅無償提供打ち切り撤回求めるも、復興庁は拒否』

    都心のサラリーマンやOLの目に、怒りの声をあげる原発事故被害者の姿はどう映っただろうか。想いは胸に響いただろうか。「謝れ!、償え!、保障しろ!」─。原発事故の被害者でつくる「原発事故被害者団体連絡会」(ひだんれん)が2日、都内で集会とデモを行い、国の棄民政策にNOを突き付けた。集会に先立って行われた政府交渉では、避難者向け住宅の無償提供打ち切り撤回を要求したが、復興庁の役人は拒否。4年後の東京五輪に向けて切り捨てられてはたまるかと、改めて団結と連帯と確認し合った。被害者として当然の権利主張すら聞き入れられない人々がいることを、忘れてはならない。 【「福島県民は切り捨てられて良い?」】 なぜ被害者が都心をデモ行進しなければならないのか。なぜ、サラリーマンに耳をふさがれ、迷惑そうな表情で振り返られなければならないのか。原発事故から5年経ち、東京五輪を4年後に控え、被害者切り捨てが進行しているか

    『【棄民にNO!】原発事故被害者が都心をデモ~住宅無償提供打ち切り撤回求めるも、復興庁は拒否』
  • 『【放射能のバカヤロー!】双葉町民が埼玉県加須市で怒りの声~「故郷を返せ」「原発事故さえなければ」』

    原発事故さえなければ、今ごろ自宅に戻れていた。故郷を奪った「放射能」への怒りは「バカヤロー」という言葉になって響いた。福島県双葉町から埼玉県加須市に避難していた町民が5日、避難生活を送った旧騎西高校に集い、原発事故に対する怒りを語った。2020年の東京五輪に向け避難者の帰還政策を加速させる安倍政権に対し、避難者の1人は言った。「バカ安倍は安全だと言っている」。故郷を汚された被害者の言葉は、事故から5年を経て忘れつつある私たち1人1人にも突き刺さる。 【「返せよ!オラの双葉町」】 ギター1。歌というより絶叫に近い声が響いた。 「放射能のバカヤロー! 何でみんなを苦しめる?」 「帰れるのはいつの日か」 「青い空の双葉町、灰色にしたのは誰か」 「オラたちが悪いことをしたのか?」 パイプ椅子に座って聴いていた男性の目からは、いつしか涙があふれて止まらなくなっていた。ハンカチでぬぐってもぬぐっても

    『【放射能のバカヤロー!】双葉町民が埼玉県加須市で怒りの声~「故郷を返せ」「原発事故さえなければ」』
  • | 民の声新聞

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  • 『【自主避難者訴訟】実は〝勝訴〟でない京都地裁判決~不十分な「避難の権利」認定。「後退」との指摘も』

    【自主避難者訴訟】実は〝勝訴〟でない京都地裁判決~不十分な「避難の権利」認定。「後退」との指摘も | 民の声新聞 自主避難者を取り巻く厳しい環境は何も変わらない。そう思わせる判決だった。京都地裁は18日、福島県郡山市から京都市内に自主避難した男性の不眠症やうつ病と原発事故との因果関係を認め、と合せて約3000万円の支払いを東京電力に命じた。自主避難者に対する東電の賠償責任を認めた初の判決として注目されたが、一方で2012年9月以降の自主避難の合理性や年20mSv以下の被曝のリスクは否定。「むしろ後退だ」との見方もある。命を守るための避難がなぜこうも冷遇されるのか。判決を機に、改めて自主避難者を取り巻く状況を整理したい。 【「ADRに納得出来ない人には励ましに」】 「京都地裁の自主避難者訴訟には、大きな争点が2つありました」 原告代理人を務めた井戸謙一弁護士が解説する。「大きな争点」とは①

    『【自主避難者訴訟】実は〝勝訴〟でない京都地裁判決~不十分な「避難の権利」認定。「後退」との指摘も』
  • 『【自主避難者から住まいを奪うな】「打ち切り御免」曲げぬ県庁。3万の家賃補助で追い詰められる避難者』

    原発事故による、いわゆる「自主避難者」向けの住宅無償提供を2017年3月末で打ち切る方針を示している福島県は7日午後、東京都内で打ち切り後の家賃補助を軸とした「新たな住宅支援策」に関する説明会を開いた。しかし、従来から無償提供の継続を求めている避難者側との溝は深まるばかり。県側は「福島に戻れる環境は整いつつある」、「無償提供は6年が限界。打ち切り方針は変わらない」などと繰り返し、避難者の声に耳を傾けない。挙げ句、取材者を締め出そうと画策して避難者から批判を浴びる始末。当事者が置き去りにされたまま、「復興」という名の棄民が加速している。 【「打ち切りの撤回は致しません」】 これまで何度も繰り返されてきた光景だった。 福島県避難者支援課の幹部らは避難者からの質問に端的に答えず冗長な説明に終始していたが、次の言葉だけはきっぱりと言い切った。 「打ち切りの撤回は致しません」、「方針が変わることはあ

    『【自主避難者から住まいを奪うな】「打ち切り御免」曲げぬ県庁。3万の家賃補助で追い詰められる避難者』
  • 『【飯舘村の学校】怒るPTA、涙流す生徒~被曝や友人関係無視し「17年4月再開」に固執する菅野村長』

    飯舘村長の打ち出した2017年4月の村内学校再開方針に、村民らが「時期尚早」とNOを突き付けている。保護者からも子どもたちからも異論が噴出しているが、菅野典雄村長は「村がなくなってしまう」と譲らない。村民はなぜ反対しているのか。村立臼石小学校のPTA会長で「飯舘村の子どもの将来を考える会」メンバーでもある川井智洋さん(42)に話を聴いた。会の実施したアンケート結果からは、保護者の切実な不安や学習環境を変えられたくない子どもたちの想いが伝わってくる。 【保護者の7割超が「時期尚早」】 昨年10月7日、村教育委員会の設置した「学校等再開検討委員会」の第1回会合。PTA会長として出席した川井さんは、菅野村長が「村内で2017年4月に再開するという前提で話し合いを進めて欲しい」と切り出したことに、大変驚いたという。 「唐突でした。事前に何の話も無く、いきなりでしたからね。そもそも避難指示解除と同時

    『【飯舘村の学校】怒るPTA、涙流す生徒~被曝や友人関係無視し「17年4月再開」に固執する菅野村長』
  • 『【自主避難者から住まいを奪うな】〝福島の寒さよりも冷たい〟役人たち。住宅無償提供継続を改めて否定』

    約400人の地方議員が参加する「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟が25日、衆議院会館で政府交渉に臨み、2017年3月末での自主避難者向け住宅無償提供打ち切りの見直しなどを求めた。福島県からの避難者も出席して「私たちは福島に帰らないワガママな奴ですか?」と怒りの声をぶつけたが、復興庁をはじめ、ずらりと並んだ役人たちは、改めて支援打ち切りの見直しを否定。最後まで血の通った前向きな発言は無しく、しどろもどろの回答に終始した。郡山市議は呆れ顔で言った。「あなた達は福島の寒さよりも冷たい」 【「新たな支援」対象は半数だけ】 絵に描いたような「官僚答弁」に、当事者たちは我慢ならぬと声をあげた。 「住宅は生活の根幹。なぜ他の項目より優先順位が下がるのか理解に苦しむ。そもそも、福島県が発表した支援策は、こちらが求めてきた内容ではない。転居費用にしても、福島に帰らないと支給されない。今の家に

    『【自主避難者から住まいを奪うな】〝福島の寒さよりも冷たい〟役人たち。住宅無償提供継続を改めて否定』
  • 『「天国のお母さんの無念は私たちが晴らす」。大熊町から避難の末旅立った95歳~福島原発かながわ訴訟』

    「福島原発かながわ訴訟」の第13回口頭弁論が22日午後、横浜地裁101号法廷で開かれ、福島県大熊町から神奈川県横浜市内に避難し昨夏、95歳で亡くなった母親に代わり、訴訟を引き継いだ次女(67)が意見陳述をした。大熊町では何不自由なく一人暮らしを謳歌していた母は、田村市内の避難所での過酷な避難生活を経てすっかり衰弱。要介護認定を受けるほどに。「家に帰りたい」。原発事故後、一度も自宅に帰ることが出来ずに旅立った母の無念を、娘たちが晴らすべく闘っている。次回期日は3月23日。 【かたいラーメンをかじった避難所】 大正9年生まれのおばあちゃんにとって、避難所での日々はさぞかしつらかったことだろう。次女が語った「変貌ぶり」が、高齢者避難の過酷さを如実に物語っていた。 「最初の避難場所で大熊町が手配したバスに乗り、あちこちを転々とした結果、3月12日にようやく田村市の避難所に入ることが出来たそうです」

    『「天国のお母さんの無念は私たちが晴らす」。大熊町から避難の末旅立った95歳~福島原発かながわ訴訟』
  • 『法廷に響いた「じいちゃん」の哀しみ。「原発事故が家族をバラバラにした」~福島原発被害東京訴訟』

    政府の指示に拠らない、いわゆる「自主避難者」たちが国と政府を相手取り、原発事故による損害の賠償を求めた「福島原発被害東京訴訟」の第15回期日が20日午前、東京地裁103号法廷で開かれた。いわき市の70代男性が意見陳述に立ち、放射線被曝を避けるため都内に避難中の娘や孫への想いを述べた。「じいちゃん」の意見陳述を中心に、原発事故被害者の哀しみや苦悩に思いを馳せたい。次回期日は3月16日。 【「孫を放射能汚染から守りたい」】 静寂に包まれた法廷。用意した原稿を持つじいちゃんの手は、小刻みに震えていた。 「原発事故がなければ、私たち家族がバラバラになることはなかった。このことだけははっきりしています」 視線の先では、女性裁判長がじっと聴き入っている。背後は、ほぼ満席となった傍聴席で支援者らが見守る。緊張でやや早口になったが、最後まで読み上げた。「平穏でささやかな毎日が、原発事故によって一変してしま

    『法廷に響いた「じいちゃん」の哀しみ。「原発事故が家族をバラバラにした」~福島原発被害東京訴訟』
  • 『【成人式】あの頃の中学生が語る「放射線」と「被曝」~「普通に部活やってた」「いまは意識しない」』

    福島県内の自治体で10日、成人式が行われた。原発事故から5回目の成人式。約3000人が〝大人の仲間入り〟をした福島市の成人式会場で、今年もあえて、放射線に関する質問を新成人にぶつけた。甲状腺がんが多発していると言われる福島。いまなお、線源が残る福島。新成人からは口々に「全く意識していない」という言葉が聞かれた。人は忘れるから生きて行かれるのか。原発事故から早5年。しかし、まだ5年。 【5年の歳月が「慣れさせた」】 「時間が経って慣れ過ぎてしまったのでしょうね。今では放射線を意識することもなくなったし、恐怖心も薄らいでしまった。ほら、地震もそうじゃないですか。何度も揺れを経験すると、ちょっとした揺れでは驚かなくなる。それと同じなのでしょうね」 式典に出席するために仙台市から帰省した男子大学生は苦笑まじりに言った。原発事故の翌年に福島西高校に入学。「僕もマスクをしていました。授業中、暑くても窓

    『【成人式】あの頃の中学生が語る「放射線」と「被曝」~「普通に部活やってた」「いまは意識しない」』
  • 『福島から避難した15歳少女の手記。「原発の危険性に知らんぷりをするのは重い罪です」』

    原発事故以来、子どもたちの被曝回避のため奔走している佐藤幸子さん=福島市=が、まもなく16歳になる次女の手記を紙に寄せた。「多くの人に読んでもらい、感想を聞きたい」と話すA子さんは、「原発の危険性が分かっていながら知らんぷりをする罪は、重い罪だ」と、われわれ大人に厳しく問いかける。あなたは、A子さんに何と声をかけますか?原発を今後も、容認しますか?福島原発事故はもう、過去の出来事ですか? 私は名前も知らない人に泣きながら謝られました。 「私たちのせいで、関係のないあなたたち福島の子どもが苦しむことになってごめんなさい」と。 私は何も声をかけることができませんでした。 つらくなかったと言えば嘘になります。 「福島に残る」と言えば悲しい顔をされます。 私は母のそんな顔を見たくありません。 福島に残ることは将来、病気になる確率が高くなり、結婚して子どもを産むことに抵抗を覚え、子どもを産めばその

    『福島から避難した15歳少女の手記。「原発の危険性に知らんぷりをするのは重い罪です」』
  • 『【復興庁】「年20mSvで避難解除は妥当」重ねて強調。「東京五輪で世界に復興アピールを」と本音も』

    避難指示解除の要件となっている年20mSvの基準は高すぎる、年1mSvに引き下げて─。福島県民らが6日、東京都港区の復興庁を訪れた。担当者は「100mSv以下では発がんリスクは小さいと評価されている。20mSvではさらに小さくなる」と重ねて強調。「避難指示解除は戻りたい人のための規制緩和であって、帰還強制ではない」と繰り返した。一方で「東京五輪では福島の復興を世界にアピールする必要がある」と〝音〟も。「故郷に戻りたい人のため」という錦の御旗の下、避難を続けたい人々が切り捨てられていく実態が垣間見えた。 【「帰還も被曝も強要していない」】 話し合いは、福島県二松市在住の男性がメールで送っていた複数の質問に、復興庁の「原子力被災者生活支援チーム」の課長補佐が答える形で進められた。福島市内に住む女性や静岡県内に避難している男性も出席した。 担当者が繰り返し強調したのは「強制帰還ではない」とい

    『【復興庁】「年20mSvで避難解除は妥当」重ねて強調。「東京五輪で世界に復興アピールを」と本音も』