東日本大震災で被災したJR常磐線の復興調整会議が12日、仙台市内で開かれ、国と関係自治体、JR東日本は、運休中の相馬-亘理(宮城県亘理町)間(27.6キロ)のうち、相馬-浜吉田(亘理町)間(22.6キロ)の運転再開を2017年春とすることで合意した。 浜吉田-亘理間(5.0キロ)は、JR東日本が13年春の運転再開を発表している。亘理-仙台間、原ノ町(南相馬市)-相馬間で折り返し運転が続く原ノ町以北の常磐線は、約4年半後に全線復旧する見通しとなった。 会議は非公開で行われた。東北運輸局によると、JRはルートの移設を伴う駒ケ嶺(福島県新地町)-浜吉田間(18.2キロ)の復旧工事を14年春に始める方針を報告。用地取得、環境影響評価の実施など着工までのスケジュールを確認した。 JRは運転再開のめどを「着工から3年程度」と説明。相馬-駒ケ嶺間(4.4キロ)の着工時期は未定だが、用地取得や復旧工
仙石線、東北線乗り入れへ 松島町内で接続 JR東が検討 JR東日本と宮城県が、東日本大震災で被災したJR仙石線の一部区間を東北線に乗り入れる方向で最終調整に入ったことが15日、分かった。両線を宮城県松島町内の並行区間で接続し、一部車両が乗り入れる。現在、仙台-石巻駅間の最短は東北線を使った小牛田駅ルートの約1時間10分で、これと比べ20分近く短縮される見通し。 石巻地域の復興を後押しするとともに、通勤通学客を含めた利用者の利便性向上につながると判断したとみられる。 計画では仙石線の松島海岸-高城町駅間、東北線の塩釜-松島駅間で、両線を結ぶ軌道を新たに敷設。仙石線の車両は接続箇所以南で東北線を走行する。仙石線が全線復旧する2015年中にも工事を完了させる方針。 仙台-石巻駅間の震災前の所要時間は、快速列車で1時間3分だった。これと比べても停車駅数が減少し、10分程度短縮される。 事業
仙台・北山トンネル開通後初平日 以前に増す激しい混雑 北山トンネル開通後初の平日の朝を迎え、激しい混雑となった北四番丁大衡線=26日午前8時20分ごろ、仙台市青葉区 仙台市中心部と北部を結ぶ都市計画道路「北四番丁大衡線」の北山トンネル(青葉区木町-山手町)が開通して初めての平日となった26日、トンネルと周辺の幹線道路は通勤などの車で激しい混雑となった。 北山トンネル木町側入り口付近から北四番丁大衡線の南側起点となる国道48号交差点までの約1キロは、午前8時から9時ごろにかけて、市中心部に向かう南行きの車の流れが滞った。一部区間に設けられたバス優先レーンにも乗用車が入り込み、路線バスがなかなか進まない状態が続いた。 混雑を避けるため木町側入り口付近にある通町小と仙台二中の通学路を「抜け道」にしようとする車も相次ぎ、取り締まりの仙台北署員らに制止されていた。 国道48号交差点付近は東北大
橋下徹大阪市長が掲げる「大阪都構想」を発端に、全国で道府県と政令市の関係を見直す動きが出ている。東北唯一の政令市、仙台市も一切の地方事務を担う「特別自治市」の創設を訴え、宮城県から権限・財源面での独立を目指す。東日本大震災で自治体の役割があらためて問われ、県と市のパートナーシップも変わりつつある。震災対応を検証し、「災後」の県市連携を考える。(報道部・瀬川元章、長谷美龍蔵) ◎市の仮設整備遅らす <公平性に配慮> 今月1日、仙台市内で講演した奥山恵美子仙台市長は、震災対応で直面した「権限の壁」を嘆いた。 「仙台は政令市だが、一般市と何ら変わらない扱いだった。現行の法制度は災害時の司令塔を、知事しか想定してない」 奥山市長の強い不満は仮設住宅の整備だった。建設要望は1500戸を超えたが、工事発注の権限は県にあり、整備が思うように進まなかった。 1回の発注で市内の建設数はわずか百十数戸
全日空機尻もち 乗客乗員けがなし 仙台空港 着陸をやり直そうとした際に機体後部が滑走路に接触した全日空機=5日午後5時59分、仙台空港 5日午前9時5分ごろ、大阪(伊丹)発の全日空731便のエアバスA320が、仙台空港で着陸をやり直そうと機首を上げて再上昇しようとした際、尻もちをつくような形で機体後部が滑走路に接触した。乗客160人と乗員6人にけがはなかった。 国土交通省によると、機体後部で客室の空気圧を支える圧力隔壁の骨組みが損傷したほか、機体には幅約0.5メートル、長さ約2.5メートルの、こすった痕が残った。 運輸安全委員会は同日、航空事故と判断し、航空事故調査官3人を仙台空港に派遣した。6日から本格的な原因調査をする。 全日空によると、滑走路の接地点が当初の予定と異なる可能性があったため、機長(46)が着陸のやり直しを判断したという。接地点のずれが起きた原因は不明。 同社によ
わずか数時間のマイホームだった。 仙台市泉区の重機オペレーター菊池政夫さん(48)、公子さん(47)夫妻=ともに仮名=は昨年3月、若林区井土南浦の築約40年の一戸建て住宅を購入した。 銀行から諸経費分も含めて約700万円を借り、約600万円で家を買った。売り主と売買契約を交わしたのは3月11日午前。鍵を受け取り、家電製品を新調しようとホームセンターに行った時、地震が起きた。 家族は全員無事だったが、新居は濁流に消え、借金が残った。政夫さんは「鍵はあるが、開ける家がなくなってしまった」と自嘲気味に笑う。 <「実態ない」> 震災後、さらにショックが待ち受けていた。 住宅被害に対し、被災者生活再建支援金や義援金などの支援制度があると知り、若林区役所に相談に行った。 「被災した家に住んだ実態がないので、対象になりません」。担当者の言葉に耳を疑った。「いくらかでも借金を返す足しにしたい」
仙台湾でのメロウド休漁 買い手つかぬ恐れ 宮城以北で初 宮城県漁協に所属するすくい網漁船が今季、仙台湾でのメロウド(イカナゴ)漁を休漁することが3日、分かった。東京電力福島第1原発事故に伴う放射能汚染が懸念され、水揚げしても買い手が付かない恐れがあると判断した。放射能問題で漁業者が操業中止を余儀なくされるのは、宮城県以北の海域では初めて。 仙台湾のメロウド漁は例年、2月1日に解禁。5月ごろまで石巻漁港や女川漁港に水揚げされ、食用のほかマグロやヒラメなど養殖用飼料として、西日本方面に出荷されてきた。2010年は1033トン、約7300万円の水揚げがあった。 今季は被災を免れた約40隻が出漁を予定していた。解禁前に県漁協が市場関係者に聞き取りしたところ、放射性セシウム汚染を懸念した養殖業者からの引き合いが大きく減る可能性があると分かった。 昨年11月末と、ことし1月上旬に県が行った射性物
「ベガモ」スマホ対応へ 掲示板、試合結果…6日から スマートフォン版「ベガモ」の開発中のトップ画面 河北新報社が運営する、サッカーJ1ベガルタ仙台の応援携帯サイト「ベガルタ☆モバイル」(愛称ベガモ)が6日から、NTTドコモのスマートフォン(多機能携帯電話)のネット接続サービス「spモード」に正式に対応する。 サポーター同士が情報や会話を書き込む「掲示板」や、フリーアナウンサー村林いづみさんのコラム「ここリポ」などの人気コーナー、チームの練習情報や試合結果などを従来の携帯電話同様に楽しむことができる。 KDDI(au)やソフトバンクなどの携帯電話会社が提供するスマートフォンサービスへの対応も順次行っていく予定。 利用料は月額315円。初月無料。連絡先はベガルタモバイルサポートセンター vegamo-mail@you-2.jp
白髪防ぐ分子複合体メカニズムを解明 東北大研究グループ 東北大大学院生命科学研究科の福田光則教授(細胞生物学)の研究グループは、人間の肌や髪の毛の色のもとになるメラニン色素の生成過程で、特定の分子複合体が、色を作る動きとは逆に働くメカニズムを解明した。この分子複合体の機能を抑えることで、色が作られない働きが抑えられ、白髪防止・予防への応用が期待されている。 メラニン色素はメラノサイトと呼ばれる特殊な細胞で合成され、細胞内の袋(メラノソーム)に入っている。メラノソームは太陽光で成熟し、細胞内の微小管など通って皮膚や髪の毛を作る細胞や毛母細胞に届き、肌や髪の毛が黒や茶などに色づく。 研究グループは、特定の遺伝子の欠損が原因で毛髪の白色化などの症状を示す「グリセリ症候群」のマウスのメラノサイトに注目。微小管内で通常とは逆方向にメラノソームを運ぶ分子複合体を特定し、詳しく解析した。 分子複合
太平洋沖、M8級余震も 海洋機構、プレート内の力変化 東日本大震災の地震により、東北地方に沈み込んでいる太平洋プレート(岩板)の内部で力のかかり方が変化したことを、海洋研究開発機構などのチームが観測で発見し31日、米科学誌に発表した。東北沖の太平洋遠方で起きる地震は、震災前にはマグニチュード(M)7級と考えられていたが、余震として起きる地震がM8級になる可能性も出てきたという。 遠方の地震が実際に起こる確率は不明だが、チームの尾鼻浩一郎主任研究員は「1933年の昭和三陸地震(M8.1)と似たタイプ。断言はできないが、発生しやすくなっているとも考えられる」としている。 チームは昨年4~7月、宮城、福島両県の沖合250キロ以上離れた海域に設置した20台の海底地震計で、太平洋プレートの内部で起きる余震を観測、データを分析した。 約1700回の余震のうち、50回分の発生メカニズムを解析したと
宮城県、災害本部会議議事録作成せず 担当課「問題ない」 東日本大震災に関連する政府の重要会議の議事録が未作成だった問題で、宮城県も災害対策本部会議の議事録を作成してないことが27日、分かった。会議は全面公開だったが、議事録は震災対応の検証に必要なため、県は議事要旨の取りまとめを急ぐ方針。 県危機対策課によると、本部会議は昨年3月11日から10月20日まで計94回開催され、議事録はなく、映像や音声による記録もない。同課職員や出席者が書き留めたメモは残っているという。 本部会議は村井嘉浩知事をトップに副知事、県警本部長、各部局長、政府関係者らが出席した最高意思決定機関だった。 県行政文書管理規則は本部会議の議事録作成を明確に義務付けていないが、「行政事務に関する意思決定や重要事項は行政文書を作成し、記録する」と定めている。 県危機対策課は「議事録を作る余裕はなかった。会議も資料も全てオ
マグネシウムで燃料電池 1年以内実用化目標 東北大など 小浜教授らが共同開発したマグネシウムを使う燃料電池 東北大未来科学技術共同研究センターの小浜泰昭教授(流体力学)は26日、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などと、水素の代わりにマグネシウムを使う燃料電池を共同開発したと発表した。産総研が開発していた燃えにくいマグネシウム合金を活用した。 今後は電解液を使用時に入れる仕組みにし、使用開始まで長期保存できるようにする方向。非常用電源としての利用に向け、1年以内をめどに実用化を目指す。 共同研究には古河電池(横浜市)と金属材料開発の日本素材(仙台市)も参加。昨年1月から開発に取り組んできた。 開発したのは使い切るタイプの1次電池。マグネシウム合金を負極に、酸素ガスを正極に使い、食塩水を電解液として用いた。 通常の燃料電池に使う水素ガスのように爆発の恐れがない。効率的に電気を生み出
避難呼び掛け犠牲 南三陸町職員の遠藤さんが教材に 宮城県南三陸町の防災対策庁舎から防災無線で町民に避難を呼び掛け続け、津波の犠牲になった町職員遠藤未希さん=当時(24)=が埼玉県の公立学校で4月から使われる道徳の教材に載ることが26日、分かった。 埼玉県教育局によると、教材は東日本大震災を受けて同県が独自に作成。公立の小中高約1250校で使われる。 遠藤さんを紹介する文章は「天使の声」というタイトル。遠藤さんが上司の男性と一緒に「早く、早く、早く高台に逃げてください」などと必死で叫び続ける様子が描かれ、「あの時の女性の声で無我夢中で高台に逃げた」と語る町民の声を紹介している。 教材ではほかにも、埼玉県深谷市出身で津波に流される車から市民を救出した釜石市の男性職員の話などが掲載される予定。 同教育局生徒指導課の浅見哲也指導主事は「遠藤さんの使命感や責任感には素晴らしいものがある。人へ
J1仙台、背番号「7」を新人奧埜に 「ミスターベガルタ」継ぐ J1仙台を2010年に引退した千葉直樹さん=仙台市出身=が長年付け、「ミスターベガルタ」の番号として親しまれた背番号7を、新入団のMF奧埜博亮(22)が付けることが、25日までに分かった。 7番は千葉さんが前身のブランメル仙台に入団して3年目から、13年間付けた。仙台一筋に15年間の選手生活を送った千葉さんの代名詞となり、サポーターからは「ミスターベガルタ」の番号として愛された。引退後の昨季は、「功績が重い」などとして引き継ぐ選手がおらず欠番だった。 奧埜はFWやMFなどをこなす攻撃的選手。大阪府出身ながら、中学、高校と仙台の下部組織で育った。仙台大進学後、2年時から3季連続でJリーグの公式戦に出場できる特別指定選手となり、出場時間わずか1分間ながらカップ戦で公式戦デビューも果たした。 手倉森誠監督をはじめスタッフ陣からの
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