来夏の東京五輪・パラリンピックについて、安倍晋三首相は、これ以上の延期や中止を避け、確実に開催できるよう環境整備を進める考えだ。新型コロナウイルスで世界全体が混乱した後の五輪開催は、安倍政権の「レガシー(遺産)」ともなる。来年9月は首相が自民党総裁任期を迎え、同10月には衆院議員の任期満了となることから、開催の有無は首相の衆院解散・総選挙に向けた戦略にも影響を与えそうだ。 「東京五輪・パラリンピックの開催に向け、アスリートや大会関係者の入国に向けた措置を検討していく」 首相は22日の新型コロナウイルス対策本部会合でこう説明し、外国人選手らの入国条件を認める条件について検討を始める考えを明らかにした。開幕を1年後に控え、改めて開催への決意を示したともいえる。 首相は現在、自民党総裁として党則の上限となる連続3期目で、連続4選がなければ東京五輪は首相の花道となる。祖父の岸信介元首相は昭和39年