テントを張って静かに過ごせる場所を作ろうと、兵庫県北部・香美町の「山」を買った。広さ約13万坪、東京ドームおよそ9個分。大阪府出身の上山恭平さん(31)知沙子さん(30)夫婦が山林を切り開き、「おじろじろキャンプ場」を始めたのは2021年春だった。 【写真】「ソロキャンプ」の動画が人気 たき火をするヒロシさん 2人は25歳の頃に結婚。恭平さんは市役所勤めの公務員、知沙子さんはエステサロンで働いた。住んでいたマンション1階の小さな庭にテントを張って遊び始め、キャンプ好きに発展した。キャンプの魅力を「大自然の中でテントにこもってゲームをすること。虫も嫌いで、実はインドア派なんです」と笑う。 いつしか「理想のキャンプ場」を夢見るようになった。夜、他人の話し声が聞こえない静かさがある、トイレがキレイ--。「自分らで作ったら最高のキャンプ場になるんちゃうか」。それなら「まず山を買おう」と妄想を行動に