味噌や醤油など日本の伝統食材をつくるのに使われ、最近は世界中のシェフによってさまざまな活用法が試されている麹(こうじ)。このほどイタリアで開催されたバリスタの世界大会では、フィンランドからの出場者が日本人専門家らの助言も得て開発した「麹発酵コーヒー」をお披露目した。あまり質の高くないコーヒー豆でも麹を使うと甘みなどを十分に引き出せるといい、困窮しているコーヒー豆農家に安定した収入をもたらす手立てになると期待されている。 10月23日、イタリアのミラノで開かれた「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ」の予選ラウンド。フィンランドの2020年と2021年のバリスタ・チャンピオンであるカーポ・パーヴォライネンは、麹で発酵させたオリジナルコーヒーを審査員に試飲してもらった。決戦ラウンドに進める上位6位入りは逃したものの、コーヒー豆の革新的な精製方法を世界に紹介できて興奮をおぼえたという。 彼が見