今回はAMDのマルチコアCPUの動向を見ていく。 AMDの場合、Bulldozerの登場した2011年からZenが登場する2017年の間の6年間、マルチコア化はやや複雑な形で進んできた。 初期には狙い通りの性能が出ない世代も 2007年、AMDはK10という新アーキテクチャに基づく最初の製品として、AgenaコアのPhenomを発表する。K10そのものはそれ以前のK8の延長にあるが、特に浮動小数点演算性能を強化した結果、消費電力が大きくなり悲惨な状態となった。おまけに出荷開始直後にTLB(Translation Lookaside Buffer)のエラッタが発覚、その影響もあって一度仕切り直しになるなど、出だしはあまり良いものではなかった。それでもPhenomは、PC向けとしては初となる、1つのダイで4つのCPUコアを搭載する製品である(ちなみにインテルは、2コアのダイをMCMに搭載した製
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