中国の住宅市場が急速に冷え込んでおり、業界にリストラの波が押し寄せている。価格は下落局面に本格的に突入し、「バブルがはじけ始めた」との声も強まってきた。中国の不動産バブルが欧州危機に続く世界経済のリスクにならないか、世界銀行など国際金融機関は注視している。(SANKEI EXPRESS) 「急ピッチで建てるため手抜きが多く、地震が起きたらひとたまりもないでしょう」。金融センターとして名高く、屈指の世界都市でもあり、中国の成長を牽引する広東省の経済特区、深セン。20日、マンションの建築ラッシュが続く街並みを見渡しながら、地元の不動産業者が顔をしかめた。 中国政府によるバブル対策の強化を受け、中国の住宅販売は低迷。中国人民銀行によると、1~9月の銀行の不動産業者や住宅購入者向け融資は、前年同期に比べ約4割も減少した。 この数値を裏付けるように、深センの不動産店でも客の姿はまばらだったが、突貫工