国が群馬県に建設している八ッ場ダムに反対する住民が、事業費の一部を負担している千葉県に公金を支出しないよう求めた裁判で、最高裁判所は9日までに上告を退ける決定を出し、住民の敗訴が確定しました。 総事業費4600億円の一部を流域の1都5県が負担していることについて、反対する千葉県の住民グループは「治水の効果は期待できず、水の供給も足りている」として、県に公金を支出しないよう求める裁判を起こしましたが、1審と2審はいずれもダムの計画に問題は無いとして訴えを退けました。 住民グループが上告したのに対して、最高裁判所第3小法廷の岡部喜代子裁判長は、9日までに上告を退ける決定を出し、原告の敗訴が確定しました。 八ッ場ダムを巡っては、1都5県すべてで公金を支出しないよう求める訴えが起こされ、いずれも1審と2審で退けられたため、住民が最高裁に上告していますが、敗訴が確定するのは初めてです。