そして、この事実を一般化して、「(カタツムリの名称に限らず)一般に方言というものは時代に応じて京都で使われていた語形が地方に向かって同心円状に伝播していった結果として形成されたものなのではないか」とする方言周圏論を提唱した[1][2]。この考えは、江戸時代以前から認められる「古語は方言に残る」という考えとも合致することから、方言形成の過程を解釈する際の説明原理として広く受け入れられた[2][3]。 書誌情報[編集] 初出[編集] 柳田國男「蝸牛考」『人類学雑誌』第42巻4-7月号、日本人類学会、1927年。 柳田國男 著「蝸牛考」、柴田武・加藤正信・徳川宗賢編 編『日本の言語学 第6巻 方言』大修館書店、1978年10月、245-292頁。ISBN 4-469-11006-X。 - 柳田(1927)の再録。 単行本[編集] 柳田國男『蝸牛考』刀江書院〈言語誌叢刊 第4〉、1930年7月10