English version is following... 今日、JICAのエイズ対策研修で受けた質問から、改めて考えたことがある。それは、HIV対策や研究の世界ではすっかり定着したMSM(男性と性行為をおこなう男性)という表現について考え直さなければいけないのではないかということ。 MSMという言葉は、ゲイやバイセクシュアルというアイデンティティがなくても男性同性間の性行為をおこなう人がいることから登場した言葉なので、もともとは、行動にフォーカスした言葉だ。 しかし、なぜかいつの間にかMSMという「属性」や「集団」が実体としてあるかのように語られるようになった。あくまで便宜的な総称に過ぎないにもかかわらず。 おそらく「異性と結婚していてゲイの友人もいない、でも男性と性行為をする」という男性は、ゲイというアイデンティティを強く持つ人に仲間意識は持たないだろう。むしろ、既婚者という属性を