ブックマーク / xtech.nikkei.com (76)

  • SIerの余命は5年、オオカミは本当にやって来る

    どうも私はIT業界の人たちから、オオカミ少年だと思われているらしい。随分前から「SI(システムインテグレーション)ビジネスの終焉」を騒ぎ立てていたが、SIビジネスは幾多の不況期を乗り越え、しぶとく生き残ってきた。だから私がオオカミ少年だと言われるのは、まあ仕方が無い。だが、あえてまた言う。「今度は当にオオカミがやって来る」。SIerの余命はあと5年である。 SIビジネスはユーザー企業などからシステム構築を請け負う人月商売だが、日では“SIガラパゴス”と呼ぶ、世界に類を見ない多重下請け構造のエコシステム(生態系)を発達させてきた。このSIガラパゴスには、零細ベンダーも含めると約1万5000社がひしめき、元請けのSIerを頂点に、顧客である企業や公共機関のシステム構築に関するあらゆるニーズ(≒わがまま)に対応してきた。 これは、システム構築ではERP(統合基幹業務システム)をそのまま使った

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    nogawa
    nogawa 2015/03/31
  • ソフトウエアは思想、工学、匠の技、人間学、モデル、科学、管理や利用の技術である

    「ハードウエアとソフトウエアの関係は相対的である。(中略)したがってソフトウエアに言及する際には定義を明示したほうがよい」。2015年2月に連載を再開した『谷島の情識』というコラムで、2015年3月9日に公開した『1969年、丸ノ内に「ソフトウエアの工業地帯」があった』の中でこう書いた。 「関係は相対的」の例をいくつか挙げてみよう。ハードウエアをコンピュータとすればソフトウエアはコンピュータ上で動くプログラムないしコードになる。 ハードウエアを企業情報システムにすれば、企業が使う情報ないしデータ、そのデータを作り出すプログラム、必要な情報を定義し、その情報を使って仕事を進める人の取り組み、これら全部がソフトウエアになる。 ややこしくなるが、コンピュータプログラムをハードウエアとみなせば、そのプログラムを開発し、使いこなすことがソフトウエアになる。 以下の記述においてはソフトウエアをコンピュ

    nogawa
    nogawa 2015/03/20
  • 第31回 世界で活躍したいなら、外資系の実態を知っておこう(5) 外資の社員でも英語はダメ?

    Dさんの父親は米国人、母親は日人で、米国生まれの米国育ち。米国の州立大学卒業後、世界各国で事業展開している米国の大手IT企業で働く30歳台前半の女性だ。日には十代半ばの数年間、父親の仕事の関係で東京に住んだことがあるため、基的な日文化も理解している。 もちろん英語は完璧なネイティブレベルであり、日語も難しい漢字や敬語、謙譲語などは苦手だが通常のコミュニケーションは可能だ。米国に社のある製薬関係のグローバル企業で働く米国人の夫が日法人へ転勤となったため、自分も日への転勤要望を出したところ希望がかない、夫とともに日で生活することになった。 単身赴任は米国では稀なこと 私の夫が米国に社のある製薬会社の日法人に転勤になりました。私も米国に社のあるIT企業で働いていたので、日法人への転勤を希望したところ、適任のポジションがあり転勤することになりました。 日では単身赴任する

    第31回 世界で活躍したいなら、外資系の実態を知っておこう(5) 外資の社員でも英語はダメ?
    nogawa
    nogawa 2015/03/17
    「日本に来て気づいたのは、日本人のトップマネジメントレベルと会話していても、人を引き付ける魅力が足りないと感じることが多いということです。」
  • 日立がR&D組織を再編、顧客起点のイノベーションを目指す

    日立製作所は、2015年4月1日付けで国内外の研究開発拠点を3つの組織へと再編する。研究者が顧客企業の課題に触れる機会を増やし、課題の解決を通じたイノベーションを促進する。加えて基礎研究の予算を2倍に増やし、成果が出始めている新分野に投資する。 「これまでの日立のR&Dは、博士課程を出た研究者に投資して『知識』や『技術』を蓄積するものだった。今後はその優秀な人材を、知識の蓄積を超えて『事業収益』を作るところにまで投入する」。日立製作所 CTO 兼 研究開発グループ長の小島啓二執行役常務は、今回の組織再編の狙いをこう語る(写真1)。技術を生むR&Dから、顧客のニーズを解決して収益化するR&Dへの転換である(写真2)。

    日立がR&D組織を再編、顧客起点のイノベーションを目指す
    nogawa
    nogawa 2015/02/27
    「これまでの日立のR&Dは、博士課程を出た研究者に投資して『知識』や『技術』を蓄積するものだった。今後はその優秀な人材を、知識の蓄積を超えて『事業収益』を作るところにまで投入する」
  • Facebookの次の10年、人工知能が支えるソーシャルネットワーク

    Facebookが事業を開始して10年が経過した。CEOのMark Zuckerbergは次の10年をにらんだ戦略を描いている。ここで重要な役割を担うのが人工知能だ。Facebookは人工知能研究所を開設し、Deep Learning研究の第一人者であるYan LeCunの指揮の下、研究開発を進めている。ソーシャルネットワークと人工知能はどう関係するのか、また、Zuckerbergは何を目指しているのか、Facebookの人工知能戦略をレポートする。 Facebook人工知能研究所 Facebookは2013年9月、人工知能研究所「Facebook AI Research」を開設し、同年12月にはYann LeCunが所長に就任したことを発表した。人工知能研究所が活動を始めてから約1年が経過し、研究の一端が見えてきた。LeCunは、先月、ビッグデータのカンファレンス「Data Driven

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    nogawa
    nogawa 2015/02/10
  • 「IT技術者を社会から尊敬される職業に」、情報処理学会が新資格制度を始めた理由

    IT技術者向けの新しい資格制度を、情報処理学会が発足させる。国際標準規格にのっとった資格制度で、名称は「認定情報技術者(CITP:Certified IT Professional)」。書類審査と面接が主体であり、2014年11月4日~12月22日に申請を受け付ける。2015年3月31日に最初の合格者を発表する予定だ。申請書は2014年8月4日から同学会のサイトで配布を開始した。 CITPの特徴は、高度なスキルや豊富な業務実績を持った技術者を対象としている点だ。具体的には、ITSS(ITスキル標準)における7段階のうち、レベル4以上の人材を対象としている(図)。 ITSSにおいて、例えばレベル5とは「豊富な経験と実績を持ち、社内をリードできる」こと、レベル6は「社外でも認知されている」こと、レベル7に至っては「世界レベルでも広く認知されている」ことと定義されている。今回のCITPは広く一般

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    nogawa
    nogawa 2014/12/18
  • 「IT業界」「エンタープライズ系」という言葉のコンセンサス

    ITproで記事を公開すると、Twitterなどから読者の皆さんからの意見を即座に聞けるようになった。一つひとつに返信してはいないものの、筆者が担当した記事への反応はもちろん、他の記者が執筆した記事への感想にも目を通し、記事を書く上での参考にしている。 最近、読者の皆さんからの書き込みを読んでいて思ったことがある。「IT業界」「エンタープライズ系」といった言葉は、読者によって受け取り方が異なる、ということだ。 きっかけは半年ほど前に執筆した「エンタープライズ系にとってネット系は異世界のままか」という記事だ。この記事に対する読者の反応の中に、以下の様なものがあった。 そもそもエンタープライズ系とネット系という区分が存在するのか? 「エンタープライズ系」という言葉については、ITproの読者であれば伝わるものだと思っていたが、必ずしもそうではなかったようだ。一応、先の記事中でも定義していたのだ

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    nogawa 2014/08/04
  • 情報処理学会、ITエンジニアの新認定制度を開始

    情報処理学会は6月30日、「認定情報技術者(CITP:Certified IT Professional)」と呼ぶITエンジニア向けの新しいプロフェッショナル認定制度を開始すると発表した。大手ITベンダー6社が主導しており、情報処理技術者試験など従来の認定制度を補完する制度として位置付けている。 CITP制度が手としたのは、ソフトウエア技術者認定制度の国際標準「ISO/IEC 24773」だ。ITエンジニアは申請書を提出すると同時に、面接を実施して認定を受ける。申請書の記載項目は「知識」「業務経験」「プロフェッショナル活動」の3分野としている。 具体的に「知識」を証明するのは、情報処理技術者試験の合格証書のコピー。「業務経験」を証明するのは直近5年間の業務経歴書のほか、ITSS(ITスキル標準)のレベル4(数人から十人程度のチームのリーダークラス)の達成度指標とスキル熟達度のチェックシー

    情報処理学会、ITエンジニアの新認定制度を開始
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    nogawa 2014/06/30
  • なぜBIツール市場は活性化しないのか

    BI(ビジネスインテリジェンス)ツール関連の動きを探ってみると、ベンダーやコンサルタント側ではユーザー動向に対するコメントにネガティブなものが多い。 例を挙げよう。「こんなに性能がいいモデルが登場したのに、データ活用を前向きに考えるユーザーが少なすぎる」(データ分析専用機を販売する大手ベンダー幹部)、「データを経営に活用しようと気で考えていない経営者が多い」(大手SIベンダー幹部)、「この5年間、意思決定ルールをモデル化して運用するという高度なBI活用は、あまり進歩しなかった」(コンサルティング会社幹部)などだ。 アビームコンサルティングの幹部も2011年2月17日、「ABeam BI」関連の新メニュー発表する際に「ERPやBIツールを導入しても、データ活用で結果を出し切れていない企業は多い」と指摘した(関連記事:アビームがデータ分析支援強化、2012年度に50億円の売り上げ目指す。 2

    なぜBIツール市場は活性化しないのか
  • BIシステムを経営戦略の中に取り入れよ

    今や大手企業の74%がBI(ビジネス・インテリジェンス)システムを導入している。だが,半数ほどはデータの参照や省力化にとどまっている---。日経ソリューションビジネスの大山繁樹副編集長(写真)は,「ITpro EXPO 2009」の講演で,BIの現状をこう分析した。 さらに,資生堂など5社のユーザー企業の事例を通じて,BIシステムを経営戦略に取り入れるためのポイントなどを紹介した。併せて,BIシステム導入の前段階として,帳票を電子化して紙による出力を減らしたり,利用者自身がデータを閲覧・分析できるようにするだけでも,狙いが明確であれば大きなコスト削減効果を得ることが可能だと指摘した。 BIシステムの導入実態を分析 BIに関してアビームコンサルティングが連結売上高1000億円以上の企業600社を対象に実施した調査によると,74%の企業がすでにBIシステムを導入している(図1)。しかしその一方

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  • 第1回 「ないと仕事にならない仕組み」に

    「導入してみたものの、要らない機能ばかりで使いものにならなかった」。普段の取材のなかでBI(ビジネスインテリジェンス)ツールに対するこうした悪評を耳にする機会は多い。 にもかかわらず最近、BIツールを導入する企業が相次いでいる。そうした企業に聞いてみると「評判が悪いのはもっともなことだ。一歩使い方を間違えると全く役に立たない。だが今やなくてはならないツールになっている」という答えが返ってくる。 今回取材した多くの企業が、BIツール導入による投資対効果を測っていなかった。導入後に売り上げが増えたとしても、それがBIツールのおかげなのかどうか判断できない、ということが理由の一つ。だがそれ以上に大きいのは、導入した動機が「競争優位に立つ」といったことではないという点だ。 ではBIツールに何を期待しているのか。それは、情報を得るまでにかかる時間の短縮だ(図1)。1998年にDWH(データウエアハウ

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  • 「Webですべてを」は二度目の正直になるか

    HTMLの新しい仕様,「HTML5」をご存知だろうか。記者は,HTML5が世界を変えると考えている。HTML5は,HTML4以前に対して,アプリケーションの実行を明確に意識したものになっている。Webブラウザで動くアプリケーションの自由度が格段に増す。Webの長年の夢,「Webですべてを」を実現する可能性を秘めているからだ。 Web黎明期の夢がよみがえる 「Webですべてを」という言葉を記者が初めて耳にしたのは,1995年のこと。当時,Webブラウザで圧倒的なシェアを誇っていた米ネットスケープ・コミュニケーションズが,「Webはすべての人のもの」をかけ声に,Webですべてが実現できる世界を体現しようとしていた。当時は,「ユーザー・インタフェースがWebに集約できれば,OSの意味はなくなる」といった議論が真顔で交わされていた。 今から考えれば,あまりにも楽観的だった。当時のWebブラウザで実

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    nogawa
    nogawa 2009/08/25
  • 情報系学部離れが進む3つの理由

    「情報系学部離れが起きている」。東京工科大学コンピュータサイエンス学部長の松永俊雄教授は嘆く。東京工科大学は2003年に既存学部を再編する形で、コンピュータサイエンス学部を設置した。だが最近、志願者数は毎年2割程度ずつ減り続けているという。 なぜだろう。松永氏はその理由を3つ挙げる。1つ目は、そもそも工学部系全体の人気が下がっていること。これは「数学や理科、物理を学んできた先生が減り、小中高の生徒に理数系をきちんと教える先生が少なくなった」(松永氏)ことなどに起因するという。 2つ目は、モノ作り教育にある。工作などの授業が削減される一方で、パソコンや携帯電話といった新しい道具が身の回りにあふれてきた。結果、自分で何かを作ることに興味が湧かなくなりつつある。 しかも、こうした新しい道具を皆が持っている。目の前にある携帯電話やパソコンを日常的に使っている学生は、コンピュータをそこそこ使えると思

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  • IBM,ビジネス・ルール管理ソフトのILOGを3億4000万ドルで買収へ

    米IBMとソフトウエア開発/サービス事業を手がけるフランスのILOGは,IBMによるILOG買収に向けた了解覚書(MOU:Memorandum of Understanding)に署名した。フランスと米国で現金による株式公開買付を実施する。買収金額は約2億1500万ユーロ(約3億4000万ドル)と見込む。 ILOG株式の買付価格は1株当たり10ユーロ(約16ドル)で,7月の平均終値に約56%,7月25日の終値に37%のプレミアムを上乗せした金額。66.667%の株式/議決権獲得を目指す。 IBMは同社のビジネス・プロセス管理(BPM)/ビジネス最適化/サービス指向アーキテクチャ(SOA)技術を,ILOGのビジネス・ルール管理システム(BRMS)ソフトウエアと組み合わせる計画。ILOGのBRMS製品やサプライ・チェーン向けアプリケーションは,現在2500社以上の企業と465社以上のソフトウエ

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    nogawa
    nogawa 2008/07/29
  • SAPジャパン、「SOAのバイブル」を日本語化して提供

    SAPジャパンは10月、同社が進めるSOA(サービス指向アーキテクチャ)である「Enterprise SOA」に基づくシステム構築手法を説明するドキュメント「Enterprise SOA Development Handbook」を日語化して提供する。同社はこのドキュメントを「Enterprise SOAのバイブル」と位置づけ、同手法の普及・啓蒙に役立てる考えだ。 Enterprise SOA Development Handbookは、Enterprise SOAに基づくシステム構築の構想から計画、構築、運用にいたる作業全般の構築手法を解説したドキュメント。SAPが提供するサービスであるEnterprise Serviceの利用を前提としているが、「Enterprise Serviceの使い方だけでなく、独自のEnterprise Serviceの作り方や、既存のEnterprise

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    nogawa 2008/07/24
  • SIerにとって“怖い”のはSaaSよりもPaaS

    SaaSよりPaaSの方がシステム・インテグレータ(SIer)に大打撃を与えるなあ・・・セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEOの話を聞きながら、そんなことを考えていた。クラウド・コンピューティングの最終的な勝者がどこになるかは別にして、このパラダイムシフトはSIerのビジネスモデルにトドメを刺す、そのことが妙にリアリティを持ち始めてきた。 PaaSはプラットフォーム・アズ・ア・サービス、つまりサービスとしてのアプリケーション開発・実行基盤のこと。SaaSのようにアプリケーションまで作り込んだサービスではなく、アプリケーションを作って動かす環境をサービスしましょうって話だ。セールスフォース・ドットコムは「Force.com」とか言っているが、PaaSは何もこの会社の専売特許ではない。日ITベンダーもおっかなびっくりだが似たようなサービスに乗り出そうとしている。 情報シ

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    nogawa
    nogawa 2008/07/04