福島県双葉町の井戸川克隆町長は4日、平野復興相が東京電力福島第一原子力発電所周辺の一部地域を、国が管理する無人の緩衝地帯とする考えを示したことについて、「大いに評価する。人間を人間として扱うというのは、こういうことだ」と述べた。 住民と役場機能が避難する埼玉県加須市で、読売新聞の取材に答えた。 井戸川町長は、「原発事故はいまだ収束せず、放射能は出続けている」との認識を示した上で、年間被曝(ひばく)線量が20ミリ・シーベルト以下で住むことができるなどとする政府の計画を、「無責任」と批判。平野復興相の考えについて、「大臣の私案とはいえ、言葉の重みを感じる。自然でノーマルな発言だ」と評価した。 また、緩衝地帯については、「物理的、科学的な検証をして、整合性のある区域を設定してほしい」とした上で、原発やレントゲン室のある病院などに設けられる「放射線管理区域」による立ち入り禁止の取り扱いを参考にする