【北京・河津啓介】日中戦争時に強制連行され過酷な労働を強いられたとして、中国人被害者や遺族が三菱マテリアル(旧三菱鉱業、本社・東京都)に対して損害賠償と謝罪を中国で求めていた問題で、同社が1日、生存する被害者に直接謝罪し、双方が和解文書に調印したことが分かった。同日午後にも北京市内で生存する被害者本人が記者会見する。中国人強制連行を巡って企業側と被害者が和解文書を取り交わしたのは初めて。民間レベルでの歴史問題の解決方法を示した形だ。 関係者によると、この問題を巡っては、三菱側が複数の被害者団体に和解案を示して昨年夏に複数の団体が受け入れ意向を示したが、一部の団体が「誠意がない」として反発。三菱側はすべての被害者団体との和解を目指しているが、被害者の高齢化が進んでいることなどから、生存する被害者に直接謝罪することを優先したとみられる。今回の和解でも、昨年夏に受け入れ意向を示した団体全てが合意
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