荒川土手を歩く 風薫る五月。初夏を感じさせる陽射しとひんやりとした乾いた東風。朝晩は少し寒いくらいで、五月の墨東はさわやかな気候が続いています。 定点観測しながら、写真を撮り、整理していると、2013年の花暦は10日程度早く進んでいることがよく分かります。 史跡、公園、神社仏閣、植物園をはじめ、路地をひとつ入ると、下町では家々で育てられている鉢植えが所狭しと置かれ、花壇も大切にされています。 江戸時代、利根川の東遷、荒川の西遷事業 利根川の東遷と荒川の西遷事業が成功していなかったとしたら、東京の風景はさぞや殺伐としたものになっていたでしょう。 徳川家康は江戸入府後、すでにあった河川の付け替えをすることで、洪水や灌漑などの治水事業を進めるとともに、船による物資輸送の体系も整備しました。この河川の付け替え事業は「利根川の東遷、荒川の西遷」と呼ばれています。 以後、長い時間を掛け、年々荒川土手周