今日でこそ、不登校支援の人たちが大人のひきこもり支援を手掛けることはごく普通になった。 でも、今から30年前は、不登校支援の人たちが、今でいう大人のひきこもりの当事者を排除していた。 ――と言っても、今の時代なら信じてもらえないというか、人によっては「えっ?」という感じだろう。 実際、当時は、大人のひきこもりがその主張をすることは、当時の現役の不登校の子どもたちの権利を侵害するものとして糾弾された。 今でいうところの「コンフリクト」だ。 まあ、当時の不登校支援者たちは、不登校の子どもたちを支援するので手一杯で、とても大人のひきこもりにまで目を向けるゆとりも能力もなかったことはあると思う。 でも、だからといって、(かつて不登校だった)大人のひきこもり当事者の投稿や相談の手紙を、無断で公に俎板に乗せて批判や批評したり、あるいは馬鹿にすることが許されてよいはずがない。 (道なき道を通ってきた先行