商品市場透視眼鏡 農産物・鉱物などの商品投資家のニーズに応えるコラム。執筆には第一線のエコノミストを迎え、商品市場の動向を分析、今後の展望を予測する。 バックナンバー一覧 原油相場の国際指標であるブレント原油は、1月20日に付けた27.10ドルをボトムに上昇に転じ、3月18日には一時57%高の42.54ドルまで上昇した。しかし、その後は頭打ちとなり、4月1日の終値は38.67ドルであった。 現在の原油市場を取り巻く環境を一言で表すと、「供給過剰」の状態である。その背景にある(1)中国など新興国経済の減速、(2)原油価格低迷下でも伸びない先進国の原油需要、(3)サウジアラビア、ロシア、イラクなどによる高水準の原油生産、(4)経済制裁解除を受けたイランの増産姿勢、(5)米国のシェールオイルの減産ペースの緩慢さ、などは当面変わりそうにない。 2月16日に、サウジ・ロシア・ベネズエラ・カタールによ