ますます多くの研究結果によって、うつ病と体の炎症反応の関連性が示されている。つまり、関連性は高まっていると考えられる。 これまで、炎症がうつ病を引き起こしている原因かどうかを明確にするのは困難だとされてきた。だが、今年4月に発表された研究結果は、私たちが「答え」に近づいている可能性を示唆している。特に女性の場合、炎症レベルが上昇することが、うつ病の基礎症状の原因となる可能性があるとみられている。 その症状とは、「物事や活動による楽しみを感じられなくなること」と定義される無快感症(アンヘドニア)だ。うつ病と診断される女性は男性のおよそ2倍(生涯のうちにうつ病の症状を経験する女性は、約8人に1人)。そして多くの場合、主な症状にはアンヘドニアが含まれる。 研究ではまず、炎症とうつ病の関連性には性別による違いがあるのかについて調べた。グループ分けした参加者の一方は、エンドトキシン(内毒素)によって