畑や敷地の一角で農作物などを売る「無人直売所」といえば、年季の入った木造小屋の佇まいを思い浮かべる人が多いだろう。そんな印象を覆す、無人直売用の組み立てキット「petit market」が7月から登場した。取り扱うのは、群馬県前橋市で包装資材の企画などを手がけるA.P.M。佐藤オオキ氏率いるnendoと共同開発したもので、工具を使わず10分で組み立てることができる木製のツールだ。コイン入れやゴミ箱、黒板、LEDライトも搭載した。 企画したA.P.Mの天野紀也氏は、農作物の資材デザインの仕事に携わる中で「もっと農業という仕事を持続可能な強い産業にしたい」という思いを募らせていた。「今は直販サイトなどもありますが、無人直売なら規格外の商品でも手軽に売ることができる。フードロス対策や地域活性化につなげるには、若年層の興味を引くデザイン性も必要だと考えていました。個人的に佐藤オオキさんの仕事が好き