米マサチューセッツ工科大学(MIT)は2月6日(現地時間)、電気などを使わずに安価に海水から蒸留水を抽出する脱塩システムを開発したことを発表した。 この脱塩システムは、複数の層が縦に積み上げられた太陽蒸留器であり、蒸留酒を造るように蒸発装置と液化装置を利用。装置には透明なエアロゲルの断熱材が被せられている。 それぞれの層にある平らな熱吸収パネルが、吸収した熱を水がある次の層へと移すことで蒸発がはじまる仕組みで、そしてその蒸気が蒸気凝縮によって次のパネルで液化される。前段で放出された熱が無駄にならずに再利用され、実演用の装置では太陽光エネルギーを蒸発エネルギーに変換する場合に385%の効率を達成可能という。 研究チームは概念実証のために、10層の脱塩システムを同大学の屋根の上に設置。1平方mあたり5.78Lの一般的な水道水を超える基準の蒸留水を作り出しており、これは以前からあるような太陽熱脱