COVID-19の感染拡大に伴い、首都圏などに緊急事態宣言が発動されて2週間がたった。中国におけるロックダウンに始まり、欧米やインド、東南アジアなど人の移動制限は世界的に広まっている。この状態がいつまで続くのかは計り知れないところであるが、ワクチンが開発されるまで最低1年半はかかるという見通しである。ワクチンの開発はトライアンドエラーの要素が強く、治験に有する期間を考えると妥当な見方だと思う。従って、何らかの行動制限が1年以上は続く可能性が高いということになる。それを前提としたときに、これまでの研究成果も踏まえてイノベーションにどのような影響をもたらすのか考えてみた。 1.モノづくりのバーチャル化の加速 経済活動のフィジカルからバーチャルへの動きはますます加速する。インターネットビジネスは、Eコマースやネット広告などのB2Cの分野に目が行きがちであるが、B2Bビジネスにおいてもデジタル化が