福島第一原発事故を受けて、行政の発表データなどを基に独自の「放射能汚染地図」を作製した群馬大教育学部の早川由紀夫教授が二十一日、前橋市の同大で公開授業を行った。地図では、本県でも北毛地域の一部で相対的に高い放射線量を観測していると指摘。「科学的に未解明の点が多い放射能の危険度は自己責任で判断せざるを得ない。正確な知識を基にリスクと向き合う必要がある」と訴えた。 放射能汚染地図は、火山学が専門の早川教授が、自らの研究手法を応用。福島第一原発からの放射性物質の拡散の様子を、風の流れを考慮してまとめた。福島県内に限らず、茨城県や栃木県、千葉県の一部などでも放射線量が比較的高い地域が帯状に存在することが示されている。 本県では川場村や沼田市などを中心に放射能の“吹きだまり”のような地域があると明記。実際に、県が二十一日に観測した川場村の空間放射線量(地上一メートル)は一時間当たり〇・五三マイクロシ
◇27地点で3マイクロシーベルト超 福島大(福島市)は20日、構内で比較的高い大気中放射線量が測定された「ホットスポット」の一覧を公表した。地上10センチで毎時3マイクロシーベルトを超えたのが27地点あり、最大は馬場入り口の側溝で20・7マイクロシーベルトに達した。調査結果を基に構内の側溝全2・5キロなどの除染を進めるという。 調査は6月に構内全域を歩いて測定。同大の大気中の放射線量は平均して1・3マイクロシーベルト程度だが、学生活動センター前通路の側溝12・1マイクロシーベルト▽大学会館前11・5マイクロシーベルト▽如月寮前8・0マイクロシーベルト▽美術棟前7・6マイクロシーベルト--などで高い値が出た。 除染は、土砂や落ち葉の除去後に水洗いし、植木の剪定(せんてい)も行う。汚染された廃棄物は駐車場のアスファルト下に遮水シートで覆って埋設。既に一部で実施済みで、約10分の1に線量が下がっ
避難先の公園で長男と砂遊びをする深谷さん 夏の日差しが注ぐ神奈川県の住宅街。5歳の長男は実家近くの公園で砂遊びに夢中になっている。 半袖に半ズボン姿を見ていると、避難して良かったと感じる。ただ、悩みを打ち明け合った母親仲間を思うと、切なくなる。 「今ごろみんな、どうしているかな」。遠くを見つめ、つぶやいた。 福島市の主婦深谷恵美さん(41)=仮名=は小学生の娘2人と幼稚園児の長男を連れ、この地に移って2カ月近くが過ぎた。 避難するまでは、子どもと夫の5人で暮らしていた。近所に夫の両親が住み、家族との葛藤の日々が続いた。 東京電力福島第一原発の事故を伝えるニュースを目にした瞬間、大変なことになると直感し、子どもと実家に逃れた。始業式に合わせて4月初旬に戻った。放射線量は平常の数値を大きく上回ったままだった。 すぐに引き返したかったが、できなかった。「ここに骨を埋める覚悟でいる」。義父母の言葉
宮城産わらなぜ全国へ 良質で一括大量購入可能 宮城県産稲わらは、品質の良さや量の豊富さが人気で、汚染の可能性のある稲わらの使用が判明した6県以外にも全国各地で流通している。 コメどころの新潟県や山形県で宮城県産稲わらが流通していたのは、冬期間の気候の違いがある。宮城県はこの時期、好天が多く乾燥し、わらが乾きやすい。日本海側や内陸部は日照時間が少なく、良質なわらが品薄になり、春先の飼料として宮城県内から購入するケースが多いとみられる。 登米市の稲わら販売業者の男性は「登米のような平地の田園地帯は風の通りが良く、わらが良質と言われている」と指摘する。 福島県内に流通した理由について、全農福島県本部は「昨秋から冬にかけて福島県内は長雨が続き、県内で稲わらを調達するのが難しかったのではないか。宮城には規模の大きい業者があり、一度に大量購入できるのも理由の一つだろう」(畜産部)と推測する。
東京電力福島第一原発事故の影響で、局地的に高い放射線量が観測され、一部が「特定避難勧奨地点」に指定された福島県伊達市が、市内全域の除染に取り組む方針を固めた。 仁志田昇司市長や同市幹部が4日、読売新聞の取材に明らかにした。県によると、今回の事故で自治体が全域の除染に乗り出すのは初めてという。 具体的な除染方法は今後検討するが、建物には高圧洗浄機を使用するほか、土地やアスファルトでは表面を削り取るなどの作業が、山林では落ち葉除去などが想定されるという。 特定避難勧奨地点に指定された106戸(113世帯)がある4地区の住宅や公共施設から優先的に進める方針。市は、市が除染に関するアドバイザーに委嘱した元内閣府原子力委員会委員長代理・田中俊一氏の助言を基に長期の除染計画を作る。
福島県内で自治体が全域の除染に乗り出す方針を決めたのは伊達市に次いで2番目。 福島市は「ふるさと除染計画」を8月上旬までに策定する。策定に先立ち、放射線量の高い渡利、大波の両地区で先行して除染作業を実施。建物に高圧洗浄機を使用するほか、地面の表土除去などを行う。 市内全域の除染には、数年から十数年かかる見通し。公共施設や農地、河川、山林を主な対象とし、線量の高さや住民の利用度などに応じて優先順位を付ける。民家についてはマニュアルを配布し、市民自らの手で行ってもらうことも想定している。 費用は一時的に市が負担するが、最終的には国や東電に支払いを求める方針。同市では、半径20キロ圏の警戒区域以上に放射線量の高い地域が確認されており、住民に不安が広がっている。
福島市は、放射線測定値の高い市東部から低い西部に住民を移すことを目指す復興計画を策定する方針を固めた。 市営住宅を西部の郊外に整備し、併せて道路や公園などの整備も進める考え。東京電力福島第一原発事故以来の住民の不安を受け、市は被曝(ひばく)軽減につなげたいと期待するが、土地利用の法規制などがあるため、規制緩和を国に求めていく方針だ。 15日の市災害対策本部会議で、瀬戸孝則市長が明らかにした。住民移転策を盛り込んだ復興計画は、有識者らでつくる検討委員会に素案を作成してもらい、年内に策定する。 市によると、東北自動車道より西側の放射線測定値が低い地域で公営住宅を整備し、放射線測定値の高い渡利地区など東部の住民の移転先とする。ただ、西部方面はほとんどが、市街化調整区域で、ビルなど商業施設や住宅団地を整備するのは難しい。また、地震など被災者向けの公営住宅を整備する際、国から補助は優遇されるが、現行
放射線・放射線測定器に関して,個人的に情報をまとめたものです. 専門家ではないので,誤り等あるかもしれません. お気づきの点があれば,mikage@mikage.to またはTwitterの@mikage まで連絡いただけると助かります. 当ページへのリンクはご自由にどうぞ(連絡は不要です) 目次 放射線測定器の種類と一覧 ガイガーカウンターの一覧・価格 シンチレーション式放射線測定器の一覧・価格 放射線・放射線測定器に関する説明 ガイガーカウンターでのβ線測定時の誤った表示について 放射線測定器の感度について ガイガーカウンター(放射線測定器)を上手く使うための3つのポイント エネルギー補償機能について 放射線(γ線)の減衰 放射線測定器(ガイガーカウンター)の測定値の平均計算ツールで線量を計算する 実効線量・等価線量・1cm線量当量などの単位について 放射線測定器(ガイガーカウンター)
「今日、子どもを持つ同僚が『毎日放射線のことが心配で仕事が手につきません。避難が決まったら、仕事を辞めたい』と言ってきました。それを引き留めることはできません。昨夜は、別のママから『転々と避難して、もう疲れました。どうしたらいいか分かりません』と相談を受けました。小さい子どもを持つママ達は、みんなこんな状態です。新聞やニュースを見ても、苦しんでいる様子は取り上げられていないし、放射線の心配は忘れられているのかと思うくらいです。お願いです。こんな状況、ママ達のこころを、全国に、そして世界に伝えて下さい」 「福島は、見捨てられている気がする」 東日本大震災から4か月。 郡山市で看護師をしている友人から、悲痛なメールを受け取った。このメールだけではない。特に子どもを持つ母親から、同じ訴えを聞くようになった。 「新聞やテレビが報じていない事実を、私たちに知らせて」。 「今、福島県はどれだけ危険なの
セシウム含む灰、本県に 千葉から運搬、基準の3・5倍 千葉県流山市のごみ焼却施設で排出され、大館市にある民間の廃棄物処理場で処理される予定の焼却灰に、基準の約3・5倍の放射性セシウムが含まれていたことが11日、分かった。県は詳しい経緯の調査に乗り出した。 県環境整備課によると、1キロ当たり2万8100ベクレルの放射性物質が検出された焼却灰が9日、流山市の施設から30トン排出された。11日午後11時半現在、10トンは貨物列車でJR大館駅まで運ばれ、20トンは秋田市内の操車場にある。大館市のDOWAグループのエコシステム秋田で薬剤による固化処理をした後、小坂町のグリーンフィル小坂で埋め立て処理する予定。 また、グリーンフィル小坂には震災後、流山市の同じ施設から運ばれた焼却灰が埋め立てられた可能性があり、県が量や放射性物質の有無を調べる予定。
高濃度の放射性セシウムが焼却灰から検出された柏市南部クリーンセンター=2011年7月10日午後2時半ごろ、早川健人撮影 ◇可燃ゴミ、2カ月後受け入れ中止も 千葉県柏市は10日、市内の清掃工場で発生した焼却灰から、1キログラム当たり7万ベクレルを超える放射性セシウムを検出したことを明らかにした。東京電力福島第1原発事故の影響とみられ、焼却灰の埋め立てを6月末から中止している。現状では、約2カ月で灰の保管スペースがなくなり、一般家庭などからの可燃ごみの受け入れが不可能になると予想される。 国は6月、同8000ベクレル以上の焼却灰は埋め立てず、一時保管するよう指針を定めたが、一時保管後の処分方法は決めていない。同市は週明けにも国に対し(1)埋め立て可能な最終処分の新基準策定(2)一時保管場所の確保(3)処分費用の全額国庫負担--を緊急要望する方針という。 同市によると、公園や一般家庭の庭などで放
東京電力福島第1原発事故を受け、福島県の放射線健康管理リスクアドバイザーを務めている長崎大大学院の山下俊一教授(59)が11日付で長崎大を休職し、今月中旬にも福島県立医科大に出向し副学長に就任する見通しになった。6日、長崎大大学院医歯薬学総合研究科の教授会で内定した。 山下教授は長崎市出身の被爆2世。86年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故の医療支援に当たった。世界保健機関(WHO)の緊急被ばく医療協力研究センター長などを務める。 原発事故直後の3月18日に福島県知事に請われ現地に入り、放射線について「正しく怖がる」大切さを講演して回っている。同県が県民約202万人を対象に実施する被ばく線量調査にも参加。同県立大では調査を継続的に行う他、放射線の影響を研究する組織の設立に携わる予定。
トップ > 社会 > 速報ニュース一覧 > 記事 【社会】 千葉、茨城で土壌から通常の400倍セシウム 筑波大調査 2011年6月14日 10時18分 福島第1原発事故で筑波大は、福島県と首都圏東部の土壌汚染地図を独自に作製した。原発から200キロ近く離れた茨城県や千葉県の一部の土壌から、通常の400倍にあたる1平方メートルあたり約4万ベクレルの放射性セシウム137が検出された。健康に影響がないレベルだが、放射能汚染が広範な地域に及んでいることが裏付けられた。 4万ベクレルは、国が定める「放射線管理区域」の基準と同程度。筑波大の計算によると、コメの作付けが制限される濃度上限の40分の1程度で、健康には影響がないという。 調査対象は、福島県北部から千葉県北部にかけての南北220キロ、東西130キロ。東京都の一部も含まれる。筑波大アイソトープ総合センターの末木啓介准教授(核・放射化学)らが3月
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