人口減少社会の現実は厳しい。最新の総務省の調査によると、全国47都道府県のうち、42道府県、1747の市区町村の8割以上が人口減少に直面している。人口が増加した市区町村は238で全体の13.6%にすぎない。こうした状況の中で、毎年人口(日本人住民、以下とくに記載がない場合は日本人人口)が増えている希有な自治体もある。 前回は、こちらの記事(『島根県の「小さな島」が3年連続人口増の裏側』)で島留学をはじめとする新たな人の流れをつくる政策に取り組む島根県の離島にある知夫村を取り上げた。今回は町のブランド化で活性化した神奈川県開成町と、那覇市のベッドタウンとして急成長を遂げている沖縄県・南風原町(はえばるちょう)の実態に迫る。 「特徴のない町」 神奈川県開成町(かいせいまち)。小田原市、南足柄市などに隣接し、東西1.7㎞、南北3.8㎞、総面積6.55㎢の神奈川県で最も小さな町である。1955年、
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