京都大学数理解析研究所の望月新一教授が2012年に提唱した、数学の未解決問題「ABC予想」を証明する論文が、8年間の査読期間を経て同所が編集する論文誌「PRIMS」に掲載されると京都大学が4月3日に発表した。 ABC予想は自然数の足し算と掛け算に関する予想で、この予想を仮定すると数論に関する多くの予想や定理を導けることから、数論における重要な未解決問題として知られる。予想自体は1980年代に提唱されたが、これまで有効な証明はなかった。 これに対し、望月教授は「宇宙際タイヒミューラー理論」(Inter-Universal Teichmuller, IUT理論)を、12年に4編600ページにわたる論文としてWeb上に公開。IUT理論が正しければ、その帰結としてABC予想を証明できるという。 「宇宙際タイヒミューラー」の「宇宙際」は、数学上の概念としての「宇宙」間の関係を論じていることを示す言葉
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