(元)無気力東大院生の不労生活勤労意欲がなく、東京大学の大学院に逃げ込んだ無気力な人間の記録。 学費を捻出するために、不労所得を確保することに奮闘中。 でした。 安藤馨『統治と功利』を読了。 随分と歯応えのある本でした。評判になっていた本だったので、部分的には目を通していましたが、今回通読しました。 この本は、著者の安藤氏が東大に出した修士論文なのですが、修士論文の域を質・量ともに越えています。博士論文を本にしたものを私も数多く読んでいますが、それらと比較しても遜色ありません。 ただし、書き方というか、議論の展開に少々難があると思います。議論の流れは、随所で示されるのですが、その通りに進んでいるとは思えない議論の展開に何度か私は迷わされました。 この本が行おうとしていることは、著者自身が的確に示しているので、それを引用しておきます。 「功利主義を内在的に検討することで、説得的な功利主義構想