「ものもらい」はメバチコ、それともメイボ?――。大阪府内各地の様々な大阪弁を〈言語地図〉にした解説本「大阪のことば地図」が発行された。 方言の地域差を明らかにするのが目的といい、編著者の一人、徳島大の岸江信介教授(方言学)は「大阪府内で『変化』する大阪弁のおもしろさを知ってもらいたい」と話している。 岸江教授らが、8年前に刊行した「地域語資料5 大阪府言語地図」(近畿方言研究会、真田信治主宰)で取り上げた、「大阪府言語地図」を編集した。 言語地図は、1990年7月から1992年9月にかけて行われた調査を基に作製。岸江教授と梅花女子大(大阪府茨木市)の学生が、大阪府内を中心に38市町村161地点(当時)で、その土地で生まれ育った70歳以上の男女約200人に調査した。語彙(ごい)、文法・表現法、音声の各分野から243項目について聞き取ったという。 その中から、地域差が特に目立った129の言葉や