21世紀。「大公開時代」の幕は開けた。人々が思い思いの情報を世界に向けて公開する時代の到来だ。ブログを筆頭に、mixiやGREEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、Flickrをはじめとした写真共有サイトといったウェブサービスを通じて、個人の表現を社会に対して公開する時代だ。同様に企業や公共団体などもさまざまな情報をオンラインに載せる。個人も団体も一斉に自己の存在をアピールし始めたのだ。 20世紀の終わりに一般化したインターネットは当初、多くの人にとっては主として「情報を得るための媒体」だった。「ネットサーフィン」と呼ばれ、インターネットという大海原をサーフボードならぬキーボードとマウスでたくみに渡り歩いたものだ。しかし考えてみれば、それらの情報は常に「誰か」によって表現され、公開されたもの。誰かが公開してくれたからこそ、情報はそこにある。従ってインターネットは元来、「