「メディアは砲弾」の疑念晴らせ 時の宰相も官僚も、芸能人も恐れるもの――。いつの頃からか、「週刊文春」が放つスクープを“文春砲”と呼ぶようになった。「その名前、好きじゃないんです」と言うのは同誌の元編集長、木俣正剛さん(66)である。勲章みたいな愛称なのに、どうしてなのだろう。 新型コロナ禍での国会議員の銀座クラブ通い。総務省官僚への酒食接待。さらに菅義偉首相の長男が勤める企業が、そのキャリアたちを接待していた――。最近の週刊文春が報じた特ダネだ。「閉塞(へいそく)した今のご時世で、まるで文春は『必殺仕置人』ですよね」。だが、そう話す木俣さんの口ぶりは、自慢げというよりもむしろ困惑に近い。なぜか。 「文春砲って誰がつけたか分かりませんが、2016年からだと思うんです」と木俣さん。当時は安倍晋三政権の経済再生策「アベノミクス」で、毛利元就の逸話を基に「三本の矢」というアピールが続いていた頃だ
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