レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師は2日夜のテレビ演説で、ハリリ元首相暗殺事件をめぐる国際特別法廷(オランダ・ハーグ)がヒズボラのメンバー4人を起訴したことについて、「300年先」でも4人の拘束は認めないと明言、引き渡しを拒否した。 ナスララ師は特別法廷は中立ではなく、米国やイスラエルの意向が背後にあり、起訴は認めないと強調。シーア派とスンニ派の「内戦」に引きずり込まれることはしないと述べた。 特別法廷は6月30日、レバノン検察当局に対して容疑者4人の起訴状と逮捕状を手渡した。当局が30日以内に容疑者を逮捕できなければ、同法廷が容疑者を召喚する予定。だが、6月に発足したミカティ内閣はヒズボラ系閣僚が多数を占め、同法廷には積極的に協力しない見通し。(共同)