吹き飛んだ商機 ロシアは20億ドル相当の武器契約を結ぶことでリビア政府と合意していたが(破壊されたリビア政府軍の兵器、3月21日) Suhaib Salem-Reuters リビアをはじめ、不安定な情勢が続く中東・北アフリカ。この地域には産油国が多いことから供給不安が強まり、世界的に原油価格が高騰している。しかしなかには、不安どころか笑いが止まらない国もある。ロシアだ。 今年初めから、ロシア産の原油価格は24%上昇。ロシアのクドリン財務相によれば、国家財政の補填用に原油収入の一部を積み立てている基金が、このままいけば昨年末の409億ドルが、今年末までに500億ドルに達する見込みだ。 ロシア政府首脳は笑いが止まらないかもしれないが、いい話ばかりではない。アラブ諸国、とりわけリビアの混乱でロシアが失うものは実はかなり大きい。 ロシアのメドベージェフ大統領は3月、リビアへの武器輸出を禁止する大統