冷麺を食べながら まずは昔話から。3-4年ほど前のある夏の日の昼下がり、韓国政府の若い官僚たちと、ソウルの街中にある安い食堂で冷麺を食べていた。ちょうど小泉元首相と盧武鉉大統領が済州で会談した直後で、とりあえず政治の話で「写真集出したりプチ整形したり、お互い五十歩百歩だよね」と談笑ムードに持ち込んだあと、ふと私が疑問に思っていたことをぶつけてみた。 それは「なぜ韓国経済は成長を急ぐのか」ということである。確か2002年で7%、訪問した前後でも5%程度のGDP成長率で、対するインフレ率は2-3%程度と安定していたはずだ。またちょうど「samsungが世界を席巻し、日本の家電メーカーは危機に瀕する」と喧伝された時期でもある。ちょうど失われた10年を経験した直後の日本と比べ、良く言えば成長の力強さを、悪く言えば焦りのようなものを感じたのだ。 情報通信省の面々であり経済は基本的に門外漢だから、彼ら
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