はじめに システム生物学(systems biology)が提唱され(1998年)てすでに25年が経過しました。 諸外国をみると例えばUKなどではsystems biologyやその派生分野 (例えばsystems immunology)が比較的頻繁に使われ分野名として根付いているようであるのに対し、日本ではシステム生物学を標榜する研究室は思ったよりも少ないです。一方で、システム生物学が目指した研究の方向性は、定量生物を始めとして国内においても自然に受け入れられ普及しています。つまり名実でいえば実は十分伴っているように見受けられます。そして、新たにシステム生物学入門の教科書が出版されたように、若い世代にはそれ以上の世代(2023年現在40, 50代の世代)と比較して、システム生物学という語に良い意味でも悪い意味でも特別な印象は持ってないように見受けられます。 システム生物学の黎明期からこの