2007年、ロンドン。パルナサス博士は、自ら発明した装置「イマジナリウム」を馬車に乗せ、一人娘ら芸人一座と巡業の日々を送っていた。一見キッチュなこの装置、実は科学の力によって、人が心の奥に秘めた願望を具現化する画期的な発明品だった。やがて、彼らの前に博士の娘の魂を狙う悪魔と謎の男(ヒース・レジャー)が現れ、物語は一気に加速し、夢と現実の世界が交錯するめくるめく大人のファンタジーが展開するのだった。 あのヒース・レジャーの遺作であり、彼の突然の死の代演のためにジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウが駆け付け、脇役でトム・ウェイツが悪魔を怪演するという豪華すぎるキャスト。しかも、監督は『未来世紀ブラジル』『フィッシャー・キング』『12モンキーズ』など傑作を連発してきたテリー・ギリアムの久々の大作である。しかも、監督自身が“自伝的な映画”と位置づけた映画のタイトルにもなっている『Dr