農林水産省は27日、バターを4000トン追加輸入すると発表した。 今年度のバター輸入は既に決めた分と合わせて1万7000トンとなり、十分な量が確保される見通し。クリスマス、バレンタインデーなど今冬の需要期を迎えても、バター不足を回避できそうだ。 追加輸入は、バターの原料となる生乳の生産減少が見込まれるため。主要な産地の北海道が大型台風に見舞われて停電や断水が相次ぎ、乳牛が体調を崩した影響が大きい。西日本も猛暑によるストレスが生乳生産に悪影響を与えかねないと懸念されている。 農水省は5月にバター6000トンの追加輸入を決定。1年間に2度目の追加輸入に踏み切るのは、スーパーなどの店頭でバターの品切れが相次いだ2014年度以来となる。 酪農家の減少などに伴って生乳の生産が落ち込み、国産バターは品薄な状態が続いている。政府の規制改革推進会議は、全国に10ある農協系指定団体が独占的に生乳を集