音楽大学を舞台に天才肌の女子学生が音楽道を突き進むマンガ「のだめカンタービレ」のヒットが、音楽業界に思わぬ風を吹かせている。単行本16巻は1800万部を売り上げ、タイアップCDや演奏会の企画が相次ぐ。10月にフジテレビ系で始まった連続ドラマも視聴率18%前後(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好調で、「のだめ現象」に拍車をかけている。 「のだめ様々です」と喜ぶのは、「のだめ」を意識したプログラムも組む名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏事業部主任、吉川功さん。どの演奏会も問い合わせが増え、聴衆が気軽に楽団員の楽屋を訪れるようになった。「演奏家を特別な存在でなくし、見事にクラシック音楽の底力を示してくれた」と話す。今後も中高生とのジョイント演奏会など、新しい企画を仕掛けていく予定だ。 新日本フィルハーモニー交響楽団は、ドラマ開始直後、定期演奏会のチケットがいきなり完売した。「週初めの月曜、しか
クラシック音楽を題材に、現在大ヒットとなっているCX系月9ドラマ『のだめカンタービレ』。ドラマにも登場する「のだめオーケストラ」らによる、同番組のオフィシャル・アルバム『「のだめオーケストラ」LIVE!』(15日発売)が異例の大ヒットを記録。今週、7位に初登場し、クラシック作品の初登場順位としては、歴代最高位を記録した(初動売上5.3万枚)。 『のだめ』が小澤征爾、カラヤン、コンピ『ベストクラシック100』、『image(イマージュ)』など、数々の大ヒット作を上回るクラシック史上最高のスタートを記録した。オアシスの初ベスト、DJ OZMAの1stアルバムなど、強力新譜が多数リリースされる中、今週、同アルバムは初登場でTOP10入り。クラシック・アルバムによる初登場TOP10入りは、2002/11/18付の小澤征爾&サイトウ・キネン『2002 小澤征爾歓喜の歌 ベートーヴェン交響曲第9番ニ短
なんのことやら、というタイトルですが、オーケストラの練習で、そこは「たらたた」じゃなくて「たやタタ」なんていうセリフ、結構よく聞きます。部外者にはなんのことやら だと思いますので、ちょっと解説しましょう。 「た~らーら」は、例としてあんまりよくない(というより結局具体的にどの箇所なのか分からない)ので、以前演奏したことのある、ベートヴェンの交響曲第7番のセカンドヴァイオリンのフレーズを取り上げてみます。ベト7の第1楽章は、ゆったりとしたしかし力強い序奏部から、ヴィヴァーチェの躍動感のある主部に入ります。木管が主題を奏でたあと、いよいよヴァイオリンが熱狂的に主旋律を演奏します(譜例1)。 譜例1: ただ、残念ながらセカンドヴァイオリンにスポットライトがあたるのは、爆発の瞬間まで。そのあとの主旋律はファーストヴァイオリンのみで、セカンドはヴィオラとともに裏方にまわります。しかしこの裏方、実は非
二ノ宮知子の漫画〈のだめカンタービレ〉が、今月16日からフジテレビでドラマ化されるという。この漫画は、音大生が主人公のラブコメで、講談社漫画賞受賞、発行部数1300万部を突破、現在も連載が続いているヒット作、などという言葉で紹介されていることが多い。 こういう案内を目にすると、漫画をバリバリ読む習慣がないわたしは、「どうせ、主人公の自己実現のためにクラシック音楽という小道具を使っただけのハヤリものだろ」などとクールなヒネクレ目線で眺めがちになるのだが、今回は事情が違った。 なかなか読ませるのである。クラシック音楽が小道具レベルで登場するのではなく、もっと根本的な次元に迫る勢いがあり、しかも、うるさ型のクラシック音楽ファンをも納得させるような、ディティールの細かさ(*1)だってある。 もしも、クラシック音楽が聴きたいと思う人がいれば、名曲のサワリだけを集めたCDを聴くよりも、この漫画を
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン クラシック音楽ファンの間で大きな話題となっていたコミック「のだめカンタービレ」が、フジテレビ系のヒットドラマ枠である毎週月曜日の午後9時からの時間帯(通称「月9」)で10月16日からスタートする。来年からは同局深夜枠でアニメ化放送も予定されており、クラシック音楽を本格的に扱ったコミックとしては快挙とも言えるほど、注目を集めているのだ。 シビアなクラシックファンも魅了 「のだめカンタービレ」は、音楽大学で学ぶ野田恵(のだ・めぐみ)こと「のだめ」と、指揮者志望で女性に大人気の千秋真一が中心となって展開する音楽ドラマ。彼らを取り巻く個性的で愉快な仲間たちや教授陣が加わっていろいろな騒動を巻き起こしながら、音楽家として成長していくというストーリーだ。
©2011 Epic Records Japan Inc. All rights reserved. ©二ノ宮知子・講談社/「のだめカンタービレ 最終楽章」製作委員会
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