タグ

ブックマーク / book.asahi.com (112)

  • 近藤ようこさん「高丘親王航海記」インタビュー 澁澤龍彦作品の“明るさ”に惹かれて|好書好日

    文:朝宮運河 写真:斉藤順子 近藤ようこ(こんどう・ようこ)マンガ家 1957年新潟県生まれ。國學院大學在学中の79年、雑誌「ガロ」に投稿した「ものろおぐ」でデビュー。『見晴らしガ丘にて』で第15回日漫画家協会賞・優秀賞、『五色の舟』(津原泰水原作)で第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した。主な作品に『悲しき街角』『遠くにありて』『ルームメイツ』など。『妖霊星』『宝の嫁』など中世日を舞台にした作品や、『戦争と一人の女』(坂口安吾原作)、『夢十夜』(夏目漱石原作)、『死者の書』(折口信夫原作)など、日文学のコミカライズでも高い評価を受けている。 これまで描いたことのない世界を描く ――澁澤龍彦の小説をコミカライズした『高丘親王航海記』の1・2巻が同時発売されました。9世紀に実在した高丘親王(平城天皇の皇子)の天竺への旅を描いた、奇想天外な冒険記です。幻想文学の傑作として

    近藤ようこさん「高丘親王航海記」インタビュー 澁澤龍彦作品の“明るさ”に惹かれて|好書好日
  • ベストセラー「日本文学全集」全30巻完結、編者・池澤夏樹さんインタビュー 日本文学の大きな特徴は「恋愛中心」|好書好日

    構成:宮田裕介、中村真理子 「選者はぼく一人」必死で進めた こういう大きな仕事はうかつに始めてしまうもの。始めたら前に進むしかない。目の前の責務を必死でしていたら、気が付くと出口にいるんですよ。 『世界文学全集』は、河出書房新社の編集者が僕が住んでいたフランスまで来て依頼されました。もう全集の時代ではないよ、と断った。ただ、選者はぼく一人というのが気になった。断ったのに、家へ戻ると何となくリストを考え始めているわけ。最終的には、東ヨーロッパやラテンアメリカが増え、女性作家が多くなり、移動が主題の作品が目立った。文学は世界の変化を書いてきたのです。 2011年3月に『世界文学全集』の最終刊が出ました。その間、『日文学全集』を出したい、その編者にもなってほしいと依頼されたのですが断っていた。海外文学は読んできたけれど、日の古典や近代は僕にはできないと。完結した翌日に、東日大震災が起きまし

    ベストセラー「日本文学全集」全30巻完結、編者・池澤夏樹さんインタビュー 日本文学の大きな特徴は「恋愛中心」|好書好日
    nununi
    nununi 2020/04/02
    13年かけてついに完結。池澤夏樹さんもお年を召された印象。
  • 円居挽さんを大学のミステリ研へと誘った清涼院流水「コズミック」 「なんでもアリ」という希望と複雑な思いと|好書好日

    「今年、1200個の密室で1200人が殺される。誰にも止めることはできない」 ― 密室卿 1994年の日、密室卿を名乗る者の予告通りに各地で毎日三件の密室殺人が起きていた。日々増え続ける密室殺人もさることながら、そもそも密室卿とは何者なのか……この巨大な謎を迎え撃つのはJDC(日探偵倶楽部)に所属する数百人の名探偵たち。はたして彼らは真実に辿り着けるのだろうか? ……とまあ、とにかく過剰だ。今でこそこうした出オチすれすれの作品は珍しくもないが、あの当時はコロンブスの卵だったのである。というか、『コズミック』は日ミステリ界に落ちた巨大隕石だった。出版直後はパーティーそっちのけでミステリ作家たちがみんな『コズミック』の話をしていたそうだ(そんなが今ありますか?)。当時の私は直接その熱狂を浴びたわけではないが、その破天荒な設定、そして作者や版元の挑発的な言動に痺れ憧れ、氏が在籍していたと

    円居挽さんを大学のミステリ研へと誘った清涼院流水「コズミック」 「なんでもアリ」という希望と複雑な思いと|好書好日
    nununi
    nununi 2019/08/19
    メフィスト賞の懐の深さというか、一芸に秀でてさえいればオッケーな感じはもっと評価されていい。
  • 孤高の作家の知られざる幻想ミステリを集成 皆川博子さん「夜のアポロン」インタビュー|好書好日

    文:朝宮運河 写真:山田秀隆 皆川博子(みながわ・ひろこ)作家 1930年旧朝鮮京城市生まれ。73年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。以来、約半世紀にわたりミステリ、時代小説、幻想小説歴史小説などの幅広いジャンルで旺盛な執筆活動を続ける。85年『壁 旅芝居殺人事件』で第38回日推理作家協会賞。86年『恋紅』で第95回直木賞、90年『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞、98年『死の泉』で第32回吉川英治文学賞。2012年『開かせていただき光栄です』で第12回格ミステリ大賞をそれぞれ受賞。13年には第16回日ミステリー文学大賞を受賞、15年には文化功労者に選出された。近作に歴史長編『クロコダイル路地』『U(ウー)』、書の姉妹編にあたる幻想小説集『夜のリフレーン』など。 「驚異的なクオリティ」の短編群 ――『夜のアポロン』は1970年代、80年代に書かれた初期作品を中心に

    孤高の作家の知られざる幻想ミステリを集成 皆川博子さん「夜のアポロン」インタビュー|好書好日
    nununi
    nununi 2019/06/23
    皆川博子インタビューだ!
  • SF×百合ブーム、キマシタワー! 謎マリアージュの魅力、仕掛け人編集者が語る|好書好日

    文:ハコオトコ 写真:斉藤順子 溝口力丸(みぞぐち・りきまる)編集者 1991年、東京都生まれ。早川書房でSF専門文芸誌「SFマガジン」のほか、SFを中心とした書籍の編集を手がける。担当小説に『裏世界ピクニック』(宮澤伊織)、『最後にして最初のアイドル』(草野原々)、『ファイト・クラブ〔新版〕』(チャック・パラニューク)など。 百合にみんな“飢え”ている!? ――文芸誌の不況と言われる今、溝口さんが担当編集者を務めたSFマガジンの「百合特集」の売れ方にはすさまじいものがありました。 今回のは企画から原稿の依頼などを私1人でこなしました。「百合なんか売れないでしょ」という声も事前に聞きましたが、発売2週間前に在庫が切れましたね。Amazonの在庫もすぐ無くなった。とにかく異様でした。 の売れ方というよりは、何だか品というか生活必需品のような売れ方でした。今の百合好きな人々は、(百合作品

    SF×百合ブーム、キマシタワー! 謎マリアージュの魅力、仕掛け人編集者が語る|好書好日
  • 『「立入禁止」をゆく』書評 強硬な都市探検で、真の姿を多角的に|好書好日

    「立入禁止」をゆく 都市の足下・頭上に広がる未開地 著者:ブラッドリー・L.ギャレット 出版社:青土社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 「立入禁止」をゆく―都市の足下・頭上に広がる未開地 [著]ブラッドリー・L・ギャレット 以前、新聞記者をしていた時に埼玉県の地下水路を探検したことがある。住宅地を流れる都市河川の源流を探り、記事にするのが名目だったが、音は単に覗(のぞ)いてみたいだけ。電灯を頼りに壁に囲まれた暗闇の中を進み、水の深い所はボートで越えた。ゲリラ豪雨にやられたら溺死(できし)は免れず、デスクの首が飛ぶことは必至だったが、個人的には面白い取材だった。 崩れゆく廃虚、知られざる地下水路、人間にはそうしたものに惹(ひ)きつけられる傾向がある。書は市民の日常生活からは見えない都市空間に足跡を残した欧米の探検家たちの活動の物語だ。 野晒(のざら)しとなった工場や建設直後の高層ビル、

    『「立入禁止」をゆく』書評 強硬な都市探検で、真の姿を多角的に|好書好日
  • インタビュー : 推理小説400冊超 宮城が舞台の作品探し30年 - 日野克美 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    宮城が舞台の推理小説は、いくつあるのだろうか? こんな疑問を持った、推理小説愛好者で学校職員の菊池雅人(まさひと)さん(60)=仙台市青葉区=は、30年前からを探し始め、400冊を超すを集めた。仕事の区切りがつく2年後に、宮城が舞台に選ばれた理由などを分析することにしている。 菊池さんは小学生のころから推理小説に関心があり、大学在学中に友人同人誌「謎謎(なぞなぞ)」を出した。日のハードボイルドの先駆者として評価の高い作家高城高(こうじょうこう)さんに手紙を書き、やりとりをインタビュー形式で紹介した記事は、推理小説評論家から絶賛された。 熱心な松清張ファンとなった菊池さんは、1968年に購入した「山峡の章」に、身近な仙台市の作並温泉が登場したことに、刺激を受ける。それがきっかけで、県内が舞台になっている探しを始めた。 仕事帰りに書店や古書店に立ち寄り、推理小説のページをめくる。手

    インタビュー : 推理小説400冊超 宮城が舞台の作品探し30年 - 日野克美 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「猿まわし 被差別の民俗学」書評 あがめられ差別された祈る人々|好書好日

    猿まわし 被差別の民俗学 [著]筒井功 人と猿の関係を解く書物は今までにもあった。猿とは何かを民俗学的に解説する書物も存在する。むろん、芸能民としての猿まわしや猿引きについても、民俗芸能のテーマとして、あるいは差別の問題として書かれてきた。 書がそれらと何が異なるかというと、一つは猿まわしが担ってきた「隠密」、つまりスパイとしての役割をはっきり書いたことである。そしてもうひとつは、猿まわしが牛馬の祈祷(きとう)に特化したシャーマンであったことを、明らかにしたことである。 江戸時代の浅草には、弾左衛門(だんざえもん)屋敷を中心とする特別な町があった。ここには死牛馬の皮を扱う職人を中心に、木綿を売る店、質屋、湯屋、髪結い、公事宿(くじやど)などがあり、猿飼の家も十数軒あったという。 しかしそれは猿が芸を見せてお金をもらう芸人とは異なる役割をもっていた。将軍家、御三家、旗、大名屋敷などに出向

    「猿まわし 被差別の民俗学」書評 あがめられ差別された祈る人々|好書好日
  • 本の記事 : 楽天kobo 電子書籍端末の伸び悩みは「計画値が間違っていた」 ブックフェアで新端末展示 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    楽天koboが電子書籍事業に参入して1年。同事業を担当する役員の舟木徹氏が3日、東京国際ブックフェアでこの1年を振り返った。事業の総扱い高は順調に伸びてきているとしながらも、電子書籍端末の伸び悩みについて「当初の計画値が(高すぎて)間違っていたと思います」と率直に答えた。楽天のブースでは、日で未発売の電子書籍端末「kobo aura HD」とタブレット端末「kobo arc」が参考展示されていた。 会見は楽天ブックスと楽天koboが共同で出展したブースで、舟木氏が記者の質問に答える形で行われた。電子書籍端末の伸びが遅いのではという問いに、「当初の計画通りでないのは事実。(コボタッチなどの)専用端末を発売することから始めたが、アンドロイド/iOSアプリを出し、今後はPC向けにマルチデバイス対応をして、新規顧客を獲得していきたい。スマホの普及率が他国に比べて高い日では、スマホ/タブレット系

    本の記事 : 楽天kobo 電子書籍端末の伸び悩みは「計画値が間違っていた」 ブックフェアで新端末展示 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日

    少女と魔法 ガールヒーローはいかに受容されたのか 著者:須川 亜紀子 出版社:NTT出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政 少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか [著]須川亜紀子 日の魔法少女物アニメ番組は、過去40年以上にもわたり放映されているという。少女メディア文化において、これは世界的にも稀(まれ)なケースだと筆者は指摘する。西欧では魔女は成人女性の力、美、知の象徴であり、それゆえ恐怖の対象として描かれてきた。たとえ善き魔女が描かれても、「奥様は魔女」のように白人美女が定番。だが、日のアニメ世界に輸入されたとき、魔女は少女と合体し、可愛らしく活発な「ガールヒーロー」に変身した。筆者は1960年代から近年までの魔法少女物を分析し、女性へ向けられた複雑な要請と眼差(まなざ)しを鮮やかに解析して行く。 60年代の「魔法使いサリー」は、あくまでも女性らしさを手放さず乱暴者の男

    「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日
  • コラム別に読む : 機本伸司(SF作家)あの熱気と興奮は今も - 機本伸司(SF作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    nununi
    nununi 2013/07/04
  • 本の記事 : 「〈岩波写真文庫〉とその時代」展 東京・銀座で | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    1950年創刊の「岩波写真文庫」を中心に、戦後の作りの熱気に触れる「〈岩波写真文庫〉とその時代」展が23日から7月8日まで、東京・銀座の教文館で開かれる。 当時は連合国軍の占領下だったが、紙の配給統制がゆるんで質の良い紙が出回り始め、写真文庫が企画された。判型はB6とコンパクトで、一冊64ページに平均200枚の写真を詰め込んだ。ムダを省いたデザインがモダンだった。55年のカメラブームも下支えした。 各号のテーマは「写真」や「雪の結晶」、心理的な「心と顔」、海外や各都道府県を紹介する風土記的なものなど幅広い。58年までに全286点が刊行された。編集は主に岩波映画製作所が担当したが、写真では木村伊兵衛らも参加。展覧会にあわせて「の話」「一年生」「戦争と日人」「東京案内」の4点が復刊される。 展覧会では、同時期に創刊された「岩波少年文庫」や「少年美術館」なども展示。52年の映画文化をにな

    本の記事 : 「〈岩波写真文庫〉とその時代」展 東京・銀座で | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 本の記事 : 高崎のジュンク堂撤退 大型店が競合、大手でも脱落 - 長屋護 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    JR高崎駅前の「ジュンク堂書店高崎店」が3日、閉店した。専門書の品ぞろえが強みの大手が、「蔵書に見合った売り上げにならなかった」(同社営業部)として、拡張から3年で撤退を決めた。雑誌・書籍の国内市場は8年連続前年割れ。書店数が減る一方、店舗の大型化が進む県内では、大手間の競争も激しさを増している。 「永らくお世話になりました」。高崎駅西口から徒歩1分。「高崎ビブレ」6階の店内に、張り紙が貼られていた。2日は営業時間中もの撤去作業が進められ、空の棚が目立った。 2008年、コミック専門店として7階に開店。10年に6階にも拡張し、店舗面積約2千平方メートルの総合書店とした。専門書約20万冊を含む約50万冊の品ぞろえは、県内有数だった。 ただ、ビブレの他のテナントは若者のファッション専門店などが多い。専門書の品ぞろえに定評があるジュンク堂にとって、客層の面での相乗効果は、期待しにくい立地だっ

    本の記事 : 高崎のジュンク堂撤退 大型店が競合、大手でも脱落 - 長屋護 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 本の記事 : 〈本の舞台裏〉駅トイレ情報を網羅 - 加来由子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    先月、ユニークな情報地図が刊行された。「ピンチ!マップ東京」(マイナビ・1000円) 東京23区内のJR、私鉄、地下鉄全駅のトイレを調査した新書判の地図だ。駅のトイレの場所(改札内かどうか、ホーム階か別の階か)や、和式と洋式のそれぞれの数、車椅子の人や赤ちゃん連れに便利な多機能トイレの有無を調べ、路線別に駅順に載せた。 この地図は、マイナビ出版事業部地図編集課の市村功一さん(37)の体験から生まれた。 「もともとおなかが強い方ではないんです。数年前、電車に乗っていて切羽詰まって最寄り駅で降りたら個室が一つしかなく、運良く入れたからよかったけどふさがっていたらと思うと怖くなって、それから駅ごとにトイレを調べてピンチの時もスムーズにかけこめるようにしていました。当時は通勤の時も急行に乗れず、ずっと各駅停車で通っていたんです」 昨年、営業担当者と仕事で電車に乗っていた際、市村さんが駅ごとのトイ

    本の記事 : 〈本の舞台裏〉駅トイレ情報を網羅 - 加来由子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 本の記事 : 本屋大賞、売れて10歳 出版社、受賞へ躍起 - 山田優、上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    書店員が売りたいを選ぶ第10回屋大賞が9日発表され、百田(ひゃくた)尚樹さん(57)の「海賊とよばれた男」が選ばれた。書店員らが手弁当で始めた賞は、長い伝統がある芥川賞や直木賞に匹敵する賞に成長。多くのベストセラーや映画原作を生みだし、長期低迷が続く出版業界に明るい話題を振りまいた。一方で、課題も見えてきた。 東京都港区の明治記念館で9日に開かれた第10回の発表会。壇上のテーブルにかけられたベールが外されると、書店員らが自ら作った広告カード「POP」に囲まれた受賞作が登場し、会場が盛り上がった。 「いまや直木賞よりも売れる賞になった」とある中堅出版社の社員は話す。出版不況が続くなか、大ヒットがほぼ確実な屋大賞を狙った出版社の営業攻勢は年々激しくなっている。 ある出版社は単行の刊行時期を屋大賞のスケジュールに合わせる。同社の社員は「年末の1次投票までに書店員に読んでもらえるように、

    本の記事 : 本屋大賞、売れて10歳 出版社、受賞へ躍起 - 山田優、上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • コラム別に読む : 時刻表ミステリーが危ない! - 尾関章 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    このコラムが「読みナビ」というブログだったころに一度書いたことだが、僕は2Hの絶大なるファンだ。2Hとは、ナンチャラワイド劇場とかナンチャラミステリーとかいう2時間ドラマ。あわただしい年の瀬、ひとときの弛緩がほしい人にはおすすめだ。 ソファやカーペットにごろんと横になって液晶画面を眺める。冒頭からしばらくして、パトカーが赤灯を回しながら事件現場に急行する場面があり、登場人物の込み入った相関図が描かれていく。見ているほうは、ここらあたりでうとうとしてくる。でも、1時間たって目を覚ませばノープロブレム。終わり30分ほどに決まって犯人が事件を振り返るシーンがあって、すべてのいきさつをもう一度なぞってくれる。 制作関係者には失礼極まりない見方だと恐縮しつつ、そもそもそうした緩い視聴行動を織り込み済みの番組なのではないかとも思う。最近は、2Hでも妙に緊張感を高めた色合いのものも出てきて当惑するのだ

    コラム別に読む : 時刻表ミステリーが危ない! - 尾関章 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 本の記事 : 「グイン・サーガ」の電子書籍完結 全153冊 - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    全153冊におよぶファンタジー小説「グイン・サーガ」(栗薫著、早川書房)の電子書籍化が完結した。紙のだと重さ計約26キロに達する超大作。電子書籍の配信は2011年8月に始まり、30日から全巻購入できるようになった。 1冊420円。完結記念キャンペーンとして、12月3~31日、半額の1冊210円で販売する。紙のでは全巻計8万8208円だが、電子書籍版なら計3万2130円。ネット上の電子書店などで手に入る。 「グイン・サーガ」は、09年に亡くなった栗さんが30年間書き続け、未完に終わった代表作。累計発行部数は3300万部。早川書房広報課は「世界最大級のファンタジーで、電子書籍にうってつけ。置き場所も取らないので、長く愛蔵してほしい」としている。

    本の記事 : 「グイン・サーガ」の電子書籍完結 全153冊 - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • インタビュー : ラノベが売れるのは「面白いから」 アスキー・メディアワークス 塚田正晃社長 - 赤田康和 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    「なぜ売れているのか、とよく聞かれますが、『面白いから』ということしかない。新しい書き手を発掘しつづけてきた。同時代的な書き手が同時代的な読者に向けて書き続けている。それがヒットの原動力」 今月15日に創立20周年を迎え、ライトノベルのシリーズ「電撃文庫」などが好調な出版社アスキー・メディアワークスの塚田正晃社長(51)がインタビューに応じ、こう語った。電撃文庫は中学高校生が読者の中心。「万人受けを狙わずにきたのが好調の要因。若い世代にターゲットを絞って20年やってきた」 10代に支持され続けてきた一方で、年を重ねた読者も離れなかった。「会社創立時に15歳だった読者が35歳。読者層に広がりが出てきた」。そこで、3年前、大人にも楽しめるものをと始めたのがメディアワークス文庫。『ビブリア古書堂の事件手帖(てちょう)』シリーズは計約300万部のベストセラーになった。 「若者中心だと50万、60万

    インタビュー : ラノベが売れるのは「面白いから」 アスキー・メディアワークス 塚田正晃社長 - 赤田康和 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「死体は見世物か」書評 死者と生者の関係 問い直す|好書好日

    死体は見世物か 「人体の不思議展」をめぐって [著]末永恵子 90年代から全国で開催され、話題となった「人体の不思議展」。近くて遠い人体の展示は、多くの観客を動員した。しかし、展示された人体は、特定の誰かの死体である。「その人」は人格を持ち、他者と関係してきた具体的存在だ。その死体が皮膚を剥ぎ取られ、人の望むはずのないポーズで展示された。著者はこの展覧会に、死体への冒涜(ぼうとく)を読み取る。 展示会のきっかけは、ドイツのハーゲンスが開発したプラスティネーション標という死体長期保存技術にあった。日の解剖学者はこの技術に注目し、日での製作を熱望。その啓蒙(けいもう)活動として、展覧会を企画した。1995年、日解剖学会は創立100周年記念行事として「人体の世界」展を開催。これはプラスティネーション標を一般公開した世界最初の機会で、注目を集めた。 展覧会の成功に目をつけたのは起業家た

    「死体は見世物か」書評 死者と生者の関係 問い直す|好書好日
  • 本の記事 : 「ネクサス7」でグーグルの新電子書籍ストア「グーグルプレイブックス」を試してみた! - 林 智彦 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    検索エンジンの世界最大手グーグルは、9月25日、電子書籍ストア「グーグルプレイブックス(Google Play Books)」を日向けにオープンした。同社初のタブレット端末「ネクサス7」を同日、日国内で発売開始したことに合わせたものと思われる。 ネクサス7の開封から設定までの写真特集はこちらから 日進出が噂されているアマゾンの「キンドル」や、そして日ですでにビジネスをスタートさせている楽天の「コボ」、それにソニーの「リーダー」などと比べて、ストアの使い勝手や電子書籍の読みやすさはどうだろうか? 米国で購入したネクサス7でチェックしてみた。 「グーグルプレイブックス」(写真1)は米国では2010年夏に開設された電子書籍サービス。当初の名称は「グーグル・エディションズ」で、その後「グーグルイーブックストア」と改称、2012年3月に再度改称され、現在の名称になった。アマゾンやアップルなど

    本の記事 : 「ネクサス7」でグーグルの新電子書籍ストア「グーグルプレイブックス」を試してみた! - 林 智彦 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト