日本初の地下鉄として知られる東京メトロ銀座線には、将来の開設を想定して整備されたものの、結局使われることがなかった「幻の槇町駅」のスペースがあります。なぜ幻に終わってしまったのでしょうか。 「手戻り」難しい地下鉄建設の準備工事とは 東京メトロ銀座線の「幻の駅」といえば、仮駅として設置された万世橋駅や、東京高速鉄道新橋駅のいわゆる幻のホーム、あるいは表参道駅旧ホーム(旧神宮前駅)などが有名です。しかし、一度は営業に使われたこれらの駅とは異なり、銀座線建設時に「準備工事」がされていたものの、予定通りには使われなかった幻の施設があります。 日本初の地下鉄として知られる東京メトロ銀座線(2016年11月、草町義和撮影)。 今回はそのなかから、戦後日比谷線に転用された「4号線銀座駅」と、5号線との乗換駅として後から追加設置される予定だった「槇町駅」の準備工事についてご紹介いたします。 銀座線の「幻の