深刻な出版不況に苦しんでいた街の書店が、コロナ禍の中で気を吐いている。全国の書店の市場規模が今年は4年ぶりに拡大へ転じるとの予測もあり、倒産件数も過去最少ペースで推移している。好調の背景には、社会現象になった「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」などコミックの人気に加え、外出自粛で在宅時間が増えたコロナ禍における行動の変化があるようだ。 「開店前に外で待つお客さんもいて、レジの前に長い列ができた。『密』を避けるために入場制限したこともある」。店の様子をそう振り返るのは東京・西荻窪の商店街にある「今野書店」の今野英治社長だ。 約300平方メートルの売り場に書籍や漫画、雑誌など約7万5千冊をそろえ、50年近く地元で親しまれてきた街の書店。感染が拡大し始めた3月以降はすべての月で売り上げが前年実績を上回っている。緊急事態宣言下で大型書店が軒並み臨時休業した4、5月は渋谷や品川方面から訪れる客もいて、そ
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