名店を求めて、ちょっとそこまで食散歩――。 料理評論家・山本益博さんが、関東近郊の食の名店と、その土地ならではのお土産を紹介する本シリーズ。秋葉原編として、特別編を全4回CNET Japanにも連載します。 特別編第4回となる今回は、とんかつのすべてが理解できるとんかつ屋、神田小川町「ポンチ軒」を訪れました。 神田小川町「ポンチ軒」の前身は赤坂にあった「フリッツ」です。「揚げもの」のことをフランス語で「フリット」と呼ぶところから、オーナーがとんかつを中心とした揚げもの専門店の名にしたそうです。 そのオーナーがフランス料理のシェフ斎藤元志郎さん。とんかつ好きが嵩(こう)じて、あちこちの名店を食べ歩いているうちに、自分でとんかつの店を開いてしまったというわけです。斎藤さんいわく、「ポンチ軒」の「ポンチ」は「いかれぽんち」の「ぽんち」なのだそうですが、往年の洋食屋の名店の名前でもあります。 「と