パチパチ……と拍手の音がする。 この戦いを第三者視点のモニターで鑑賞していたマッチメイカーは、半ば呆然としたままシミュレータの操縦席から身を起こした二人へと賛辞を贈る。同じくセコンドの立場で通信機器に張り付いていたキングも拍手しながら呟いた。 「なんとも、羨ましい。実力伯仲の好敵手同士のみがなしえる入神の死闘だった」 真剣な賞賛を目に浮かべる。同様にこの賭け試合を観戦していたアリーナの運営スタッフも思わずといった様子で拍手を続けた。 「へ? ……あ、ああ、うん」 「あら……これは。その。どうも」 この拍手を受けているリザ/『ブルーローズ』の二人はなんだか居心地の悪そうな表情をしている。 リザとしては不本意な気持ち――相手を追い詰め今一歩のところでビームバズーカの直撃を受けて撃墜判定=自分は勝者ではないという感覚。 『ブルーローズ』も同様だった――ミサイルの直撃/その直後にビームバズーカを発