要約 (1) 参照系の要件はもっぱらデータ資源利用側から発せられ、更新系の要件はもっぱらデータ資源提供側から発せられる。 (2) よって、もし「フロントエンド・アプリ」と「バックエンド・サービス」とに階層分けするならば、参照系は「フロントエンド・アプリ」が装備すべきで、更新系は「バックエンド・サービス」が装備すべきである。 (3) 以上のように分離された参照系と更新系は、同一データ資源を扱っていても、もはや異なる境界付けられたコンテキストに属すると云うべきである。 (4) DDDにおける「CQRS」は、参照系と更新系が異なる境界付けられたコンテキストに置かれるとした場合の設計アプローチに関する論だと捉え直すことができるのではないか。 ◇ 参照系と更新系の非対称性について気付いたのは、かつて「ROA」と「SOA」の差異の本質は何なのかを考えた時でした。 ROAでは、リソースを比較的“裸”に公
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