世の中には星の数ほどバッグがありますが、アメカジやワークスタイルにこれほどしっくりくるバッグも珍しい。 それがニュースペーパーバッグです。 私がこのアイテムに惹かれるのは、単に「かっこいい」からだけではありません。 そこには、モノづくりの歴史と、本質的な「道具」としての美学が詰まっているからです。 今回は、ライダースジャケットで知られる老舗ブランド、Schottが手掛けたニュースペーパーバッグの魅力について、その歴史から深掘りしてみましょう。 ニュースペーパーバッグは「働く男の道具」だった ニュースペーパーバッグの歴史は古く、19世紀末から20世紀にかけて、ニューヨークの街を駆け回っていた新聞配達員(ニュースボーイ)が使っていたのが始まりとされています。 新聞を大量に詰め込むため、頑丈なキャンバス生地で作られ、タフな使用に耐えうるように設計されていました。斜めがけのストラップは、両手を空け
